58話 遅れてごめんなさい ページ12
フォビオ「はぁ？」
当然の反応。
自分でも驚くほど突然の話題転換なので無理もない。
『ある人に渡そうと思ってたんですけど、いらないって言われちゃって。あ、味は保証します』
今日買いに行ったパン屋は、昨日私が職場体験をさせてもらった所だ。
この町の職場体験は普通と違い、実際に一度その仕事をさせてもらえたりする。
だから私が作ったのも入っており、凛がそれを食べてみたいと言ったのでもらいに行ったのだ。
従業員の昼食予定だったんだけどね。まぁ、私もせっかく作ったんだしと思ってさ。
で、流石に足りないからきちんとしたパンもついでに買ったのよ。
『....迷惑だったら全然そこらに捨ててもらって構わないんで』
押し付けるように、未だ不機嫌な黒豹へと紙袋を投げつける。
投げた直後、ふとこの人もしかしたら肉しか食べれなかったりするのかなと思ったけど、
構わず逃げるように凛達との予定の場所へと走り出した。
ごみの処分のためとはいえ、私は結構勇気を振り絞った。
本来なら、さっさとこうしたくて堪らなかったのに、好奇心が勝っちゃったんだよ！！
だって気になるじゃん！上でなんかわちゃわちゃしてたら！
でも目があってしまった以上、黙って立ち去ったら後々面倒事置きそうじゃん！
「おいちょっと待ちやがれ」みたいな。漫画で良くあるやつ。
ああいう強キャラには、目くらましをぶん投げてからの逃走に限るのよ。
*
『―――凛！』
意外にも個体数の少ない金髪に向かって、控えめに叫ぶ。
すぐに振り返った凛は、私を見て複雑そうな表情を浮かべた。
凛「遅いよ。Aの作ったパンは？」
『はぁ？いらないっつったじゃん。もう捨てたよ』
凛「ええぇぇぇ！？捨てたぁ！？どこに！？」
耳元での大声。
本人は悪気はないのだろうけど、正直言って煩わしい。
『....胃袋？』
凛「食べたの！？流石早食い！ランチクイーン！」
『やかましい』
あげたなんて言えないし、道端に捨てたというのもマナーがなってないと思われかねない。
故にそう言ったのだが、連絡が来てまだそんなに経ってないので今回は凛の言葉も仕方ない。
『それはそうと.....何？あれ』
指をさしたのは、あえて触れなかった惨劇。
天災ピンクの周りを囲うように、リムルやあの鬼人の一行が倒れ伏している。
かく言う凛もボロボロだ。
凛「特訓だよ。
.....そうだ！いいこと思いついた！」
59話 天才と馬鹿は紙一重→←57話 新たな人脈は利用するもの
この小説をお気に入り追加 (しおり)
登録すれば後で更新された順に見れます 557人がお気に入り
お気に入り作者に追加
この作品を見ている人にオススメ
この作品を見ている人にオススメ
「愛され」関連の作品
違反報告 - ルール違反の作品はココから報告感想を書こう！(携帯番号など、個人情報等の書き込みを行った場合は法律により処罰の対象になります)
ななか - これは誰落ちですか？ (2022年2月9日 23時) (
レス) id: ffd4f837c8 (このIDを非表示/違反報告)
あ - はぁさん» それは、あなたが第三者と言う視点で見ているからではないですか？とても良いことだと思いますよ (2021年12月18日 23時) (レス) @page42 id: 8387e28010 (このIDを非表示/違反報告)
リィ(プロフ) - めっちゃ好きだから更新待ってます！ (2021年11月1日 9時) (レス) @page43 id: 3d8772a864 (このIDを非表示/違反報告)
はぁ - オリ主にも凛にも感情移入ができない。どういう思考回路してるんだと思う。まともな人間じゃない (2021年10月3日 19時) (レス) @page39 id: b4976d2346 (このIDを非表示/違反報告)
ハック - 続き・・・(ﾁﾗｯ) (2021年9月15日 19時) (レス) id: 0c5e7e9ecb (このIDを非表示/違反報告)
作品は全て携帯でも見れます
同じような小説を簡単に作れます → 作成
この小説のブログパーツ
作者名：tacoloss | 作者ホームページ：http://201511ｋｂ
作成日時：2019年8月15日 15時
