幽霊系マネ、目を付けられる【ブルーロック】【凪誠士郎】

お皿が9枚 ページ10

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絵｢おー切ったなー。｣









『このクソ兄貴！！』









絵｢シャラップA。兄に感謝しろ。さらさら貞子ちゃんから今どき女にチェンジしたんだぞ？｣









『余計なお世話だ！！』









絵｢別に良いじゃんか、お前のボーイフレンドの凪誠士郎は可愛いって言ってただろ。｣









『な、ななななななな凪さん！？』









絵｢おー照れてる照れてる。｣









『揶揄うな！！』









少女は顔をリンゴのように赤く染めて絵心甚八を睨みつけた。






その様子を尻目に絵心甚八はモニターに向き合った。









絵｢俺は色恋沙汰にはきょーみないから。｣









『な、なにが色恋沙汰だよ！？誰も色恋してないわ。』









絵｢へーそう？他の選手とは全く話さないくせに凪誠士郎にだけは話してんのに？｣









『話してないし。筆談だし。』









絵｢どっちでも変わんないだろ。｣









絵心甚八はもう一度少女に目をやった。






幼かった子供時代よりもはるかに成長をしているがここに来て少しばかり表情も豊かになった気がした。






コミュ症は健在だが。









絵｢お前、ホントに凪誠士郎のこと好きじゃないのか？｣









『え、お兄ってもしかして恋バナ好きだったりする？少女漫画借そうか？』










絵｢そんな痛いオトナじゃないわ。｣









さっきも言ったでしょー、興味ないって、と絵心甚八は飄々と返した。









『……凪さんはブルーロック内で唯一の安全地帯だから。』









ボソッと少女が溢した言葉を絵心甚八はしっかり聞き取った。






そしてひと言。









絵｢せめて人としてカウントしてあげれば？安全地帯って…人じゃないじゃん。場所じゃん。｣









『いーの、いずれにせよ安心できるの！スキンシップ多いけど！！』









不機嫌そうな顔で反抗する妹を横目に絵心甚八は再び視線をモニターに戻した。












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