第漆話『鬼』 ページ8
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第漆話『鬼』
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藤の花はとてもとても美しかった。
それはもう涙が出てしまうくらい
「ようこそ、おいでくださいました」
そう長々と話を続けて行く産屋敷様の後子息
「では行ってらっしゃいませ」
考え事をしていると知らぬ間に最終選別が始まっていた
最後に入った人の後を追うように山に入っていく
「…(あ、死んだわこれ。開始そうそうさよならだわ)」
目の前には三体の鬼
一か八かで試してみる心の呼吸
「心の呼吸 壱ノ型 『嘔心瀝血(おうしんれきけつ)』」
それは四字熟語でもある通り口から心臓が出てしまい血が滴る程辛いと言う訳だが、Aのわざもそれと一致しており鬼のどこか一ヵ所を斬ることで鬼は口から心臓が出てしまいもがき苦しむのだ。
どこを斬ろうと関係無く口から心臓が出てしまうため鬼がダメージを受けやすくとても使い勝手は良いが鬼が死ぬことはない。
隙の糸が見えた!!
いまだ!
「心の呼吸 弐ノ型 『鬼手仏心(きしゅぶっしん)』」
これも四字熟語のひとつであるが全く意味は変わる、が優しいと言うところだけは四字熟語と同じである。
鬼手仏心は相手に隙の糸が見えた瞬間に使うと力が発揮される技であり普段はあまり使えない少し雑魚な技だ
「斬れた!」
おっと説明していたら終わってしまっていたじゃないか
こりゃ失礼
なんや間やで七日間過ごしきれふらふらさ迷っていれば山を抜け来る時見た藤の花
それはいつもとなく美しく見えた
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作者名:きぶつじ x他1人 | 作成日時:2019年12月28日 0時