第廿肆話『馬鹿』 ページ28
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第廿肆話『馬鹿』
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_『善人なんて本当は居ないんだよ』
古い古い家の縁側で誰かは言う
『いるよ、きっと。私が見つけてあげる』
私は言葉は放てなかった。
きっと、私が忘れてしまった過去。
『無理だよ。
見つけられやしない
いるんだったら何故、俺達は辛い思いをしないといけない?
何故、盗みを働かないと行けない?
善人や神様なんて最初から居ないんだよ!!
神様や善人が居るなら俺達を止めてくれる筈だろう?
だから
____神様や善人は居ないんだよ』
『そんなことないよ!××』
『そんなことあるんだよ!
誰も俺の親を助けてくれなかった。
善人や神様が居るならば!・・・俺の親は死ななかった・・・ッ』
居たよ?善人や神様はいた。
神様や善人が居ないなら私や貴方はあのとき死んでた
もし、本当に居ないなら私達の手で神様を作ろうよ。
善人はここにいるから。
馬鹿みたいに素直で煩くて呼吸も壱ノ型しか使えないのに諦めなくて少し変わった髪色をしてる子。
本当に馬鹿だよね。
笑っちゃう位に馬鹿。
そんな奴だからこそほっとけない。
だから、私はまだ貴方には会いたくないんだ。
ごめんね?
___錆兎
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作者名:きぶつじ x他1人 | 作成日時:2019年12月28日 0時