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「もう、好きじゃなくなった」
大好きで仕方なかった彼に呆気なく別れを告げられたのは3年前。
その瞬間、私の中で何かが壊れた。
―――――――
「待って、暗くして」
海「いいじゃん別に」
視界にあるのはまだ見慣れない天井と、欲におぼれた顔。
あの日を境に自分の感情を押し殺す日々。
「ねぇ、彼女作らないの？」
そう聞かれてめんどくさそうに顔をしかめる彼の名は、中村海人。
彼との出会いは飲み会でのよくある出会いだった。
海「今はいらない、てか今そんなこと聞く？」
「ごめ…んっ…海人く…あっ…」
彼と身体を重ねるのは何回目だろう。
大切な彼を突然失った寂しさを埋めるため、彼の優しさに甘えた。
海「Aは俺だけ見てればいーの」
そう言って私の頬を大きな手で包み込み、優しく微笑みながらキスを落とす。
許可もなく、首元や胸元にいくつも跡をつける彼はどこまでもずるい。
この関係に永遠なんて無くて、その場だけ埋め合わせるだけの関係。
お互いが寂しさを埋め合えればそれでいい。
特別な感情を抱いて、勝手に期待すれば自分が傷つく。
そう自分に言い聞かせ、今日も感情のない偽物の愛情を浴びる。
―――――――
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作者名：chimachu | 作成日時：2021年6月25日 17時
