【ツルネ】ままならない先輩・番外編【二階堂永亮】【辻峰】 (ページ19)

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「不破はA先輩と仲がいいんだな」

「仲いいっつーか、幼馴染」

「そうだったのか！しかしあんな……」

ちょっと照れた様子の太田黒。言いたいことはなんとなくわかる。あんなかわいい女子と……みたいな話だろう。

「よく平気であんなにくっつけるな」

「いやいや平気じゃねーよ？ムラムラしまくりだって」

「！」

意外とウブな太田黒をからかっていると、話を終えたAが戻ってきた。

「あ、椅子とられた」

「ここ座っていいぜ」

別のパイプ椅子を広げようとしていたAに、俺のひざを叩いて勧める。

「えー……まあいっか」

「えっ」

さすがに断られるかと思ったら普通に乗ってきたA。くそ、尻が柔らけえ。

その横で太田黒は何の関係もないのに顔を赤くしている。なんでだよ。

「かった」

「俺は柔らけえけど」

Aの腹に腕を回して、さっきと同じ手元を覗き込んだ。Aが持っていたのは県大会の申込書だ

「晃士郎、立ち順どこがいい？」

「え、二階堂が決めるんじゃねーの？」

「うん。でも希望くらいは聞いておこうかと。あ、太田黒も」

「ウ、ウス！」

「おー、気合い入ってんね」

多分違うと思う。