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閑也side
A「閑也くん閑也くん、これは？」
「あ、いいじゃん俺好き」
首を長くして待ちわびたAとのデート。
まあ、デートて思ってるのは俺だけだけど(苦笑)
本屋に行く前にAが行きたいところがあると言ってショッピングモールに寄り道中。
Aがいつもより可愛く見えるのはいつもと雰囲気が違う服のせいか、髪型か、それとも２人きりていう俺の高揚からか。
いや、全部当てはまるな。
Aのことは最初、“ しめの友達 ”て認識だった。
でもある日、駅前で赤ちゃんを抱っこしてちっちゃい男の子の手を引くお母さんに話しかけてるAを見た。
Aはお母さんが片手で持っていた重そうな荷物を全部持ち、一緒に改札を通り過ぎてった。
それ以来、何となく気になって、キャンパスで見つけたら目で追うようになってた。
Aが連れてきてくれた本屋はソファやベッドがあって、家みたいな感覚で本が読めるとこ。
何ここ、めっちゃいいじゃん。
ふとAを見ると、上まである本棚に目をキラキラさせてちょっとニヤニヤしてる。
「ふっ(笑)」
可愛いな、て思わず漏れた笑い声にAと目が合う。
A「いま私見て笑った？」
「うん」
A「自分でもヤバいやつかもて思った(笑)」
「自覚あったんだ(笑)」
A「ありますよーだ……あ、あっち心理学て書いてあるよ。あ、ごめん、」
Aに腕を掴まれて、すぐ離された。
……びっくりした……いまめっちゃドキッとした。
………俺と誰かを間違えた？
Aの中で気軽に触れる男がいる……？
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作者名：真央
| 作成日時：2020年5月21日 17時
