：１７ ページ17
.
.
ピンポンと鳴り響く静かな住宅街。
ゆっくり扉が開いて出てきたのは眠そうな彼。
「 … 寝起き？ 」
「 ……… ピンポンで起きた 」
頭は所々跳ねた髪の毛。
そして水色のパジャマ姿。
眠そうに目を擦る細い腕。
「 呼んだの樹のくせに 」
少しの憎しみを込めてそう言えば、
「 … 俺が朝苦手なの分かるでしょ 」
寝起きでいつもより低い声でそう言われた。
確かに知っているけど、
それならもっと遅い時間にすれば良かったのに。
そう思ったけど、
これ以上言うと睨まれる気がして言わなかった。
「 … あがって 」
私を受け入れるように開く扉。
「 お邪魔します 」
少しだけ、緊張した。
.
久しぶりの彼の家。
でも変わらないこの匂い。
……この匂い、大好きだった。
彼の部屋に案内されて、
ちょこんとテーブルの所に座る。
そのあとすぐ視界に飛び込んできたのは
「 … それ、ジェシーくん？ 」
樹と樹の中学の友達のジェシーくんとのツーショット。
ジェシーくんはアメリカと日本のハーフで
樹と付き合っていた頃に知り合った。
「 今でも会ってるの？ 」
「 会ってるよ、ジェシーから頻繁に連絡来る 」
そう言いながらベッドでゴロゴロする彼。
「 ねぇ、勉強は？ 」
何のために私を呼んだの？
そう言うと彼は面倒くさそうに準備を始めた。
………ムカつく。
.
.
この小説をお気に入り追加 (しおり)
登録すれば後で更新された順に見れます 1277人がお気に入り
お気に入り作者に追加
この作品を見ている人にオススメ
この作品を見ている人にオススメ
「SixTones」関連の作品
違反報告 - ルール違反の作品はココから報告
作品は全て携帯でも見れます
同じような小説を簡単に作れます → 作成
この小説のブログパーツ
作者名：Mois
| 作成日時：2020年9月29日 22時
