ちっちゃい彼らは今日もかわいい。

30話　運命の分かれ道！ ページ44

『ヤバっ…あと10分じゃん…！』

なんとかエビルを捕まえて、あわよくばライブとゆりちゃんも…。

『…気合い入れよっと…』

辺りをもう一度見渡す。

冷静になってみると、案外見つけられたりするものだ。

さっきのすみれちゃんだって、なんとなくうろうろしてたら見つけたし(偶然)。

『どーこーだー。』

あえて、ここにいるということをアピールする。

『どーこーかーなー。』

遊具を巡り、うろうろと歩き続ける。





(ゆりside)


『どーこーだー。』

あっ、Aちゃんの声。

なるほど、動揺させる作戦に出たかぁ…。

ゆり(さっきの声で察するに…すみれちゃんは捕まったかな。)

『どーこーかーなー。』

近い。

遊具の板一枚しか挟んでない。

バレるのも、時間の問題。

ゆり(でも、ここで動いたら…)

きっと、Aちゃんの思う壺だから。

息を潜めて、やり過ごす。

『………。』

………。

『…いないか。』

『どーこーだー。』

『どーこーかーなー。』

声が小さくなっていく。

…でも、出たらいけないパターンだ、これ。



『…居なかったか。次行こ。』



やっぱり。声だけ小さくしてたみたい。

足音が遠ざかり、遊具の穴から見える姿も小さくなる。

ゆり「…ふぅ。」

ひとまず安心した。

とりあえず、ここにとどまっておこう…




(ライブside)

残り10分か。

どうする？

このままとどまるか、移動するか。

…いや、移動するのはリスクが大きいかな…。

ライブ「ここにいよう…」

？「っ…おい！」(←小声)

ライブ「！？ え、だ、誰！？」(←小声)

エビル「俺だ…少し匿ってくれ。」

ライブ「追いかけられたの？」

エビル「ああ。そうじゃなければ、何で今ジャッカルゲノムになってると思う？」

ライブ「ホントだ。」

猫耳(犬だけど)がついたようなエビル。

Aちゃんが見たら、絶対喜ぶだろうなぁ…

『どーこーだー？』

ライブ&エビル「「ﾋﾞｸｯ」」

『どーこーかーなー？？』

ライブ(動いたらダメ動いたらダメ動いたらダメ…)

エビル(…行こ。)

ライブ「ちょ、エビル…！？」

エビル「！ 馬鹿、声がでかい…」

『そこにいたんだね〜、二人とも！』

ライブ「うわぁぁぁぁっ！？！？」

エビル「ﾁｯ…逃げるぞ！」

ダッシュで逃げる…うん、追い付かれた！

エビルはジャッカルゲノムで走って行っちゃうし！

『捕まえた！』

ライブ「そんなぁ…(涙)」



ライブ、脱落。

かくれ鬼、残り３分…！

31話　ジャッカルを捕まえろ！→←あれ、何が起こった？？

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