ちっちゃい彼らは今日もかわいい。

17話　言葉を。 ページ25

…さて…どうすればいいのか…。

ライブ「うーん…」

あっ首こてんってしてるかわいい…。

『…しっかりしろ私っっっっっ！！』

ライブ「ﾋﾞｸｯ」

『あ、ごめん…。』

時々ライブのかわいさに尊ﾀﾋしそうになりつつも、私も一生懸命考える。

すみれちゃんを励ましたい。
でも、失恋ってしたことないし(そもそも恋愛すらしていない)…何て言ってほしいんだろう。

そして、ゆりちゃんと友達でいてほしい。
仲良しな二人を見ていると、こちらまで癒される。ライブとエビルを見ているのに近い、あたたかい感じがする。きっとそれは、すみれちゃんも同じはず。

とはいうけど…うーん…うぅーん………。



















ふと気がつくと、辺りは真っ暗だった。

『！？』

時計を見ると、２時。

『…もしかして私…寝てた…？』

うわ、恥ずかしい。

一旦起きよう、と思って身体を起こそうとすると、何かがかかっていることに気がついた。

…それは、ブランケットだった。

温かく、柔らかなブランケット。

そばには、一言メモが置いてあった。

『？』


＿無理するな。


『…っ、』

『ははっ、これ、絶対エビルじゃん…優し。』

ぽろりと涙がこぼれる。

あぁ、私は、なんて良い人(？)と会えたんだろう。

その優しさに涙しつつ、ふと、あることを思いついた。



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翌朝。玄関には私と、バッグに入ったライブとエビル。

ライブ「…ねぇ、本当に大丈夫？」

『大丈夫、ありがとう。』

エビル「ったく…俺たちも着いていってやるから、無茶すんじゃねーぞ。」

『はぁい。ありがとね。』

昨日の、エビルの無言の気遣いで思いついた。

何も、言葉が全てじゃない、って。

…そりゃあ、勘違いされないためにも、何かしらは言うけど。

『…よし、いってきます！』

母「いってらっしゃい。」


すみれちゃんの後ろ姿は、すぐに見つかった。

ライブ「頑張って…！」

『うん、頑張る…！』



『…っ、すみれちゃんっ！』

すみれ「…あ、A…」

『失礼しますっ！！』

すみれ「え？」

間抜けた声を上げるすみれちゃんを、






ぎゅっと、抱き締めた。










すみれ「！？ え、えっと…？」

『ハグをすると、その、ストレスが減るらしいよ…！』

前にネットで見たことを喋ってみる。

…というか、これ以上思いつかない。


すみれ「……」

すみれちゃんは困惑して、そして、

目が涙で潤んだ。

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