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「Aちゃん！戻ったのね」
A座席へと戻れば、梅雨ちゃんが真っ先に私へと声をかけてくれた。耳郎ちゃんもお疲れ様と手を振ってくれる。三奈ちゃんと一緒に席へ着けば、次はお茶子ちゃんと爆豪くんの試合が始まるところだと言う。
「お茶子ちゃんと爆豪くんか･･･」
「言いたいこと分かるよ守沢。ウチも何だか見たくないもん」
「そうね、不穏な組み合わせだわ･･･」
A組の面々はそれぞれどこか不安げな表情で、フィールドへ降り立った2人を見守っている。お茶子ちゃんはここからでも緊張を浮かべた、強ばった顔をしているのが何となく見て取れた。
「(爆豪くんの個性は爆破･･････お茶子ちゃんは浮かせるって個性･･････どうなるんだろう)」
私の心配を他所に、開始の合図と共にお茶子ちゃんは爆豪くんへと速攻攻撃を仕掛けた。体勢低く、爆豪くんへ突っ込んでいく。浮かせて場外、それがお茶子ちゃんの作戦のようだった。
けれど。
「！」
ここまで衝撃と揺れが伝わった。
お茶子ちゃんの突進を、軽くすくい上げるようにして爆破を繰り出す。真正面からもろにそれを喰らい、お茶子ちゃんの体は簡単に後ろへと転がされてしまった。
背筋が凍る。
なんて容赦のない攻撃だろう。
「･･･」
お茶子ちゃんの表情に恐怖はない。
ただただ、目の前の爆豪くんへと食らいついていく。何度も何度も突進を繰り返し、しかし爆豪くんはそれを全て真っ向から受けては跳ね返した。
その様子に会場へざわめきが広がっていく。
「おい！それでもヒーロー志望かよ！」
ついに耐えきれないとでも言うように、観客席の1人のヒーローが立ち上がった。実力差がありながら、決定打を与えずに何度も何度も蹂躙するような行為を、非難しているようだった。
「･･･お茶子ちゃん」
隣に座る梅雨ちゃんが悲痛な表情で、会場を見つめている。けれど、私には心の端に全く別の感情が湧いていた。
お茶子ちゃんは、爆豪くんに認められている。
強敵として、油断してはならない相手として。
「(だから、爆豪くんは真っ向から跳ね返してる)」
私は、
「(轟くんに手加減された事がある)」
1人のヒーローの怒鳴り声を皮切りに、わあわあと爆豪くんを責め立てる声が広がっていく。それに対してプレゼントマイク先生のコメントを無理やりに打ち消して、相澤先生が静かに怒気を含んだ声を落とした。
「ここまで上がってきた相手の力を、認めているから警戒してんだろう」
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千歳(プロフ) - ナモミールさん» ひえー！ありがとうございます！うんうん考えながら書いているので嬉しいです！尾白くんはもう主ちゃんちょっと気になってる感じですね、たぶんUSJ辺りからです。どうなるかどうか一緒に見守ってください！ありがとうございました！ (2020年3月27日 23時) (
レス) id: f6f8db44cb (このIDを非表示/違反報告)
ナモミール(プロフ) - 凄く面白いです!あまり尾白君の出番がある作品はほぼ無いので凄く好みです…!個人的には夢主ちゃんのお相手になったら…(←図々しくてすみません) (2020年3月24日 1時) (レス) id: fc525afbc4 (このIDを非表示/違反報告)
千歳(プロフ) - orangeさん» ありがとうございます！私得だけだと思って書いたんですが、楽しんで頂けてとても嬉しいです。これからもよろしくお願い致します！ (2019年8月22日 16時) (レス) id: f6f8db44cb (このIDを非表示/違反報告)
orange(プロフ) - 続編おめでとうございますー！一番最初の方にオマケ（？）みたいな感じで載っていたお話、とっても面白かったです！更新応援していますー！ (2019年8月22日 9時) (レス) id: 59138960e1 (このIDを非表示/違反報告)
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作者名：千歳 | 作成日時：2019年8月4日 21時
