第2試合開始！ ページ13
「尾白くん！青山くん！」
心操くんの背後にいつの間にか集まっていた尾白くんと青山くんは私の問いかけにぴくりとも反応を示さない。それを見て、心操くんはため息をついた。
「ああそうか、お前のクラスの奴か」
「どうしたんだろう、ねぇ、2人とも！」
「起こすな」
「え、」
心操くんは目を細めて私の腕を掴んで牽制する。起こすなって、どういう？
「お前には･････利用価値があると思ったから解いたけど、そいつらは別･･･。ほら、お前たち守沢を先頭に3人で馬を作れ」
「えっ、あっ！？尾白くん？青山くん？」
まるで2人は心操くんの言葉に反応したように、突然動き出して私の手を取る。先頭を私、後ろに2人で騎馬を作った。
「ど、どうなって･･･」
「乗るぞ」
「あ、わっ、」
よいしょと声をかけて心操くんが私たちの騎馬に跨る。混乱しながらも、反射的に私は彼が落ちないように必死に手に力を込め、足を踏み込んだ。
「守沢、期待してるから」
「え、あ、は、はい！」
「まず取らせる。俺のハチマキが取られてからがお前の仕事」
「え？取らせるって、わざとハチマキを取らせるってこと？」
「制限時間内、目立たなくていい。お前の役目はあくまで防御････迫る攻撃すべて防げよ。それだけでいい」
「し、心操くん、あの」
一体、なにをするつもりなの？
私の問いかけを阻むように、カウントダウンが開始した。
★
爆発するような声援と歓声。生徒たちの熱があちこちに渦巻いて、開始した騎馬戦は白熱していた。
心操くんのハチマキは早々に他のチームに奪われ、私は指示通りそれを防御しなかった。これからこちらを足止めしようとする攻撃だけ防げ、と彼はそう言ったからだ。
「(尾白くんも、青山くんも、様子が変だ。まさか、心操くんの個性なの？どうして、わたし、)」
どうしたら･･･！
「派手だなぁ」
「あ、爆豪くん･･･」
ぽつりと呟かれた心操くんの言葉に顔をあげれば、開始早々に爆豪くんが緑谷くんに爆撃を仕掛けている。騎馬から跳び、直接緑谷くんを狙ったようだ。彼らしい。
「あいつとあいつ、それから、あいつ」
「え？」
「あの3チームが目立ってくれる。やりやすくていい」
「あの、心操く」
ぴり、
話しかけようとした瞬間に、は、と顔を上げて反射的に声を上げた。
「！ シールド！」
1枚板！
ﾊﾟﾝｯと音がしてシールドが張られた瞬間に、無差別な稲妻が周囲に放たれ生徒たちを飲み込んだ。
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千歳(プロフ) - ナモミールさん» ひえー！ありがとうございます！うんうん考えながら書いているので嬉しいです！尾白くんはもう主ちゃんちょっと気になってる感じですね、たぶんUSJ辺りからです。どうなるかどうか一緒に見守ってください！ありがとうございました！ (2020年3月27日 23時) (
レス) id: f6f8db44cb (このIDを非表示/違反報告)
ナモミール(プロフ) - 凄く面白いです!あまり尾白君の出番がある作品はほぼ無いので凄く好みです…!個人的には夢主ちゃんのお相手になったら…(←図々しくてすみません) (2020年3月24日 1時) (レス) id: fc525afbc4 (このIDを非表示/違反報告)
千歳(プロフ) - orangeさん» ありがとうございます！私得だけだと思って書いたんですが、楽しんで頂けてとても嬉しいです。これからもよろしくお願い致します！ (2019年8月22日 16時) (レス) id: f6f8db44cb (このIDを非表示/違反報告)
orange(プロフ) - 続編おめでとうございますー！一番最初の方にオマケ（？）みたいな感じで載っていたお話、とっても面白かったです！更新応援していますー！ (2019年8月22日 9時) (レス) id: 59138960e1 (このIDを非表示/違反報告)
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作者名：千歳 | 作成日時：2019年8月4日 21時
