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「んむ！？」
「ひひ、Aだ〜オマエ全然起きないし、暇だったんだよな」
「い、いたい」
「おい平腹、その辺にしないか。Aはまだ夕食を摂っていない」
そのタイミングで騒ぎを聞きつけた斬島さんが両手にお茶を持って戻ってきてくれた。佐疫さんがマイペースに斬島さんにただいまーと微笑んでいる。
「A、飯食うの？そっかー！俺も一緒に」
「平腹はその服の着替えてからにしなさいね」
「え？」
私がきょとんとして平腹さんの服へと視線をうつせば、そこには何のものかと考えたくもない赤黒い染みがべっとりと付着していた。思わずひっと声が漏れる。
「いや！いや！洗ってきてください！着替えてきて！！」
ここにきて初めてここまでの大声をあげたので、私自身も斬島さんたちもそれはそれはびっくりしたようで、きょとんとした表情をしていた。いやいや冗談ではない、なんでこんな当たり前みたいに。
ちょっと待て。
私が今日からなるのは一体なんだったか。
獄卒見習い。そうだ、ゆくゆくは斬島さんたちのような立派な獄卒になるための、ビギナーランク。見習いである。つまり、この返り血の飛ぶような仕事をわたしも？
「(頑張ろうと思ったけど、むむむ、無理かもしれない‥‥)」
「ちぇー分かったー」
平腹さんは唇を尖らせて、俺が戻るまでに食べ終わったら駄目だかんな！！と子供のようにまくし立てると、シャベルを担いでバタバタ自室へと戻って行った。
それを苦笑しながら見送って、佐疫さんが私の向かいへ腰掛け、呆れたようにため息をつきながら斬島さんが隣へと腰掛けた。
「大丈夫？びっくりしたよね」
「はは･･･大丈夫です、ありがとうございます」
「む、佐疫の分の茶が･･･」
「いいよいいよー。戻ってきた平腹に持ってきてもらうから」
「(サラッと平腹さんを使うなぁ･･･)」
しかしにこにこと柔和に微笑む佐疫さんからに悪意は見えなかった。斬島さんにお礼を言って、お茶に口をつける。ぱちっと佐疫さんと目が合った。佐疫さんの笑みが一瞬消えているように感じて、え？と瞬きする。
「どうしたの？Aちゃん」
優しげに問いかけられた次の瞬間には、佐疫さんはいつものようにふわりと笑みを携えている。
「あ･･･え、と」
「お茶が熱かったかな？斬島の淹れるお茶はなかなか美味しいんだよ」
「は、はい、美味しいです」
「お代わりもあるから慌てなくていいからね」
気の所為？いま、たしかに。
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眠い羊ちゃん(プロフ) - お久しぶりです！続き待っていました！😭ありがとうございます！！！ (2023年1月26日 20時) (
レス) @page14 id: 0bb018741b (このIDを非表示/違反報告)
千歳(プロフ) - sakiさん» こんにちは！前作よりお読みいただきありがとうございます…！そんな嬉しいお言葉…励みになります…！！どうぞ一緒に楽しんでいってください！ (2022年2月2日 9時) (レス) id: c5af6075e0 (このIDを非表示/違反報告)
saki - 前作から読んでます！なんかもう……ずっと面白すぎて読み返してます……！更新、無理しない程度に頑張ってください！ (2022年1月31日 1時) (レス) @page12 id: 0fd44e5e71 (このIDを非表示/違反報告)
千歳(プロフ) - hona816さん» 前作からお読みいただきありがとうございます・・！リアル忙しく更新お返事共に鈍レスで申し訳ございません。細々とやって参りますので、どうぞよろしくお願いいたします。 (2021年4月18日 20時) (レス) id: d22da3f209 (このIDを非表示/違反報告)
hona816(プロフ) - 前作も読みました！つい最近5話を読みましたけど、やっぱり面白いです！（語彙力喪失）これからも頑張ってください！ (2021年1月12日 19時) (レス) id: b73c4cc110 (このIDを非表示/違反報告)
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作者名：千歳 | 作成日時：2020年7月26日 4時
