【wrwrd】我々国に就職します【3rd】

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「うーん、この間の族襲撃で兵を鍛え直そうってゾムさんが張り切ってて。Aの面倒も見れることになったから、やる気満々やねんな、あの人」

俺も付き合わされてん、とゲンナリした様子のショッピにAは苦笑して返した。

「まあ俺は基本的に諜報的な任務の方が多いし、身体も鈍るから有難いっちゃ有難いんやけど」

「諜報的･･･！スパイ的な、そういうものですよね！？」

「興味あるん？」

「あります！私の母が･･･」

「そうか、スパイやってんな、確か」

「そうです！私お母さんみたいにかっこいい人になりたくて･･･」

「Aがスパイか〜･･･モンペがうるさそうやけど」

「もんぺ？？」

ショッピはにやっと意地悪そうに笑って、とん、とAの鼻先をつつく。

「女性のスパイにはどうしても男を誘惑、だとか。そういう技術が求められるから。トントンさんが聞いたら怒り出しそうやなって」

「ゆ、誘惑、そうですね････私には出来ないかも」

いやそんなことないと思うけどな、とショッピは初めて出会ったときの彼女の様子を思い出していた。しかしさらりと流してお酒と一緒に飲み込む。

「やっぱりかっこいい女性になるためには経験豊富な方がいいんでしょうか･･･」

「ん？」

「私も、お父さんみたいな素敵な人と結婚したいです。それでバースデーケーキも一緒に食べてあげるし、怖いときは一緒のお布団で寝てあげるんです」

「･･･A？」

「もっとセクシーでグラマラスで、色気のある人の方が、すてき、」

「ちょーっと缶貰うで？」

「う、ひっく」

する、と彼女の手か缶を取れば、完熟ピーチサワーと書かれている。あれ、これジュースの銘柄じゃ、と思ったがどうやらジュースのメーカーとコラボしたアルコールのようだった。

「いやベタやーやらかしたー･･･トントンさんに怒られる･･･」

「ショッピさん、わたし、がんばるので、いっしょうけんめい、セクシーになります、ので」

「A？ええ子やからお水飲みなさいね」

「ああ、でもどうしたらセクシーに、なれるんでしょう、！？」

「････そのまんまで十分セクシーやから、な？」

「え！」

ぱぁっと彼女の顔が輝いた。そんなに喜ぶことか、真面目な彼女の性格が窺える。

「おかあさん、いつも、きれいでセクシー、でした。おとうさんも、かっこよくて、つよくて、」

ふふ、と楽しそうに笑う。

「ショッピさんみたい、です」

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