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「エーミール先生、借りていた本を返しに来ました」
「おや、ディックくんでしたか」
「あ･･･」
見れば眼鏡をかけた青年が、分厚い本を抱えて扉から顔を出した。青年の方が先に私に気がついて声をかけてくれる。
「補佐官様、こんにちは」
「こ、こんにちは。ええと･･･」
「いつもノヴァが世話になっています。あいつと同期の新兵、ディックといいます」
「あっ、ノヴァくんの･･･？」
「ディックくんは勉強熱心で、よくここに本を借りに来るんですよ。もう読み終わったんですね」
「はい。とても面白かったです。やはりエーミール先生の選ぶものは間違いがありませんね」
「やから、先生はやめてって言ってるでしょ･･･私が教鞭をとっていたのなんてもう何年も前の話です」
はは、と照れ笑うエーミールさんは何だかんだディックさんの言葉が嬉しかったようで、耳を赤くしている。それに思わずくす、と笑みを零してコーヒーカップを煽り飲み干した。
「エーミールさん、ありがとうございました。とても勉強になりました」
「もういいんですか？」
「はい。お邪魔したらいけませんし、私はもうこれで」
「俺のことなら気にしなくて･･･」
「いえいえ、大丈夫です」
珈琲ごちそうさまでした、と軽く頭を下げて、デスクを後にする。今度はエーミールさんのところへお手伝いに来ますね、と一言添えるとぱぁっとエーミールさんの顔が輝いた。
「お待ちしていますね！」
★
「･･･」
エーミールさんから聞いた事で、あくまで予測でしかないけれど分かったことを頭のなかでまとめてみる。
•お父さんは革命軍のエージェントだった。
•敵国同士がぶつかったのは、相手国のお母さんが裏切りお父さんの国へと逃亡したから。
•それにより国同士がぶつかり、互いに消耗する。
•そこでグルッペンさんが前王討ち、我々国が建国した。
•しかし相手国の王は討ち損ね、お母さんは復讐を恐れてお父さんと国外へ逃げた。
「(その時に、お父さんは念の為わたしのことをグルッペンさんに託した･･･けれど、私は絶縁していたおじいさんに引き取られた)」
エーミールさんは私のお父さんとお母さんのことは詳しく知らないようだった。
水面下で動いていた話だった、そしてオスマンさんもトントンさんもこの国に来る前の話だから知っているのはグルッペンさんだけなんだ。
「(･･･これ、グルッペンさんに聞くべき、なのかな)」
昨日のグルッペンさんの表情が思い浮かぶ。
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千歳(プロフ) - 夜空(主にDS)さん» 私も好きです‥‥！２回書くくらい！(笑)ありがとうございます。書き溜めていた分が思ったより多くて偉い量になりました！そうなんです‥‥この話ややこしくて長いお話なのです‥‥そういう訳わからない設定を作るのが昔から好きでして‥‥！ (2019年9月25日 22時) (
レス) id: 3a13f3dc2e (このIDを非表示/違反報告)
夜空(主にDS)(プロフ) - お酒…そういう話好きなんですよね〜(夢主が酔っちゃう系結構好きッス)あと、更新お疲れ様です！こんなにたくさん更新してて尊敬しましたwそれと、夢主の両親の過去(?)が思っていたより深くてどうやったらこんな思いつくんだと思いましたw (2019年9月24日 2時) (レス) id: 1e511e327c (このIDを非表示/違反報告)
千歳(プロフ) - 夜空(主にDS)さん» そうなんですね･･･！読んでいただけて光栄です。感想いただけてこちらこそお陰で力になります！ありがとうございます！本当にややこしくいお話なのでお付き合いいただければと思います！こちらこそまたお待ちしております！ (2019年9月22日 0時) (レス) id: f6f8db44cb (このIDを非表示/違反報告)
夜空(主にDS)(プロフ) - 千歳さん» いえいえ！(o^^o)最近、我々だ！への愛(?)が増してきててそれで調べてたら出てきたので拝見してとても一人で発狂してました((面白さとか込みでwはい！またコメントすると思うのでそのときは、よろしくお願いします！ (2019年9月21日 22時) (レス) id: 1e511e327c (このIDを非表示/違反報告)
千歳(プロフ) - 夜空(主にDS)さん» 初めまして！こんなに長くややこしい話をここまで読んでくださり、ありがとうございます！嬉しいです･･･！私もそこは書いていて楽しかったですwありがとうございます、まだまだ続くのでよろしくお願い致します。 (2019年9月21日 18時) (レス) id: f6f8db44cb (このIDを非表示/違反報告)
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作者名：千歳 | 作成日時：2019年5月19日 4時
