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「いやいやすみません、私ばかり興奮して長々とお話してしまって」
「いえいえ」
照れ笑いながら軽く後頭部を撫でる紳士に、オスマンは柔和にほほえんで返す。そう返しながらも、視線は周囲を探る。先ほど、Aが気を遣ってすすっと自分から離れていくのが見えた。友好関係を築きたいこの紳士の手前、引き止めることができなかったが聡明な彼女のことだ、どこかで待機してくれているだろう。
「(けどさっきから姿が見えへんな‥‥Aちゃんに限ってナンパされてついってって〜とかは無いだろうけど)」
「おや、オスマン様‥‥連れの方は」
「あぁ、きっとなにか飲み物でも取りに行ったのでしょう。拗ねてしまわない内に、迎えに行ってやらないといけませんね」
「ははは、違いないですな。いやいやではまた、エーミール様によろしくお伝えください」
「はい」
からからと楽しそうに笑ってキリよく解放してくれた紳士に感謝しつつ、Aが離れていった方へと彼女を探し足を進める。しかし、彼女の姿はどこにも見えなかった。おかしい、そこそこ広いパーティホールではあるものの、見渡すことは容易だ。彼女のことだからわかりやすい場所にと気を遣ってくれるだろうに。
「(ん？)」
何人か、違和感のある者が視界の端に引っかかった。
なにに違和感があるのかと問われれば、まず黒に統一された、クラシックなパーティー会場にはすこし不釣り合いな安っぽいスーツ。周りを窺う視線が素人のそれでないこと。
キナ臭い男が何人か、紛れ込んでいる？
ﾊﾟﾘﾝ
「！」
なにかが割れるその音と、空間を裂くような女の悲鳴が聞こえたのはほぼ同時だった。
「我々の要求はただひとつ！この国への復讐だ！」
割れたのは令嬢の持っていたワイングラスで、悲鳴を上げたのはその令嬢で。令嬢を突き飛ばしたらしいそのスーツの男が、血走った眼でどこから出したのか手に持った大型の銃を、天井に向かって何発か発泡した。
「‥‥まずいことになっためう〜」
ちょっとグルッペンをつっつくつもりがこんなことになるなんて。
オスマンは見つからないように苦笑して、そっとピアスに触れて無線を起動させた。
Aちゃん、頼むから無事でいて。
★
「この国の姫ぇ？間違いねぇのかよ！」
城の私室の一つに、私は縛られ閉じ込められていた。目の前には最初に私を襲った男と、もうひとりここに私を連れてきた男の2人がいる。
私が姫なのかどうなのか揉めているようだった。
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千歳(プロフ) - 夜空(主にDS)さん» 私も好きです‥‥！２回書くくらい！(笑)ありがとうございます。書き溜めていた分が思ったより多くて偉い量になりました！そうなんです‥‥この話ややこしくて長いお話なのです‥‥そういう訳わからない設定を作るのが昔から好きでして‥‥！ (2019年9月25日 22時) (
レス) id: 3a13f3dc2e (このIDを非表示/違反報告)
夜空(主にDS)(プロフ) - お酒…そういう話好きなんですよね〜(夢主が酔っちゃう系結構好きッス)あと、更新お疲れ様です！こんなにたくさん更新してて尊敬しましたwそれと、夢主の両親の過去(?)が思っていたより深くてどうやったらこんな思いつくんだと思いましたw (2019年9月24日 2時) (レス) id: 1e511e327c (このIDを非表示/違反報告)
千歳(プロフ) - 夜空(主にDS)さん» そうなんですね･･･！読んでいただけて光栄です。感想いただけてこちらこそお陰で力になります！ありがとうございます！本当にややこしくいお話なのでお付き合いいただければと思います！こちらこそまたお待ちしております！ (2019年9月22日 0時) (レス) id: f6f8db44cb (このIDを非表示/違反報告)
夜空(主にDS)(プロフ) - 千歳さん» いえいえ！(o^^o)最近、我々だ！への愛(?)が増してきててそれで調べてたら出てきたので拝見してとても一人で発狂してました((面白さとか込みでwはい！またコメントすると思うのでそのときは、よろしくお願いします！ (2019年9月21日 22時) (レス) id: 1e511e327c (このIDを非表示/違反報告)
千歳(プロフ) - 夜空(主にDS)さん» 初めまして！こんなに長くややこしい話をここまで読んでくださり、ありがとうございます！嬉しいです･･･！私もそこは書いていて楽しかったですwありがとうございます、まだまだ続くのでよろしくお願い致します。 (2019年9月21日 18時) (レス) id: f6f8db44cb (このIDを非表示/違反報告)
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作者名：千歳 | 作成日時：2019年5月19日 4時
