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苛々 ページ33
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樹side
事務所に行ったらAがいて。
すぐにエレベーターに乗り込んだから無意識に駆け込んでた。
なんにも言わなかったけど、彼女の目がほんのり赤くて。
ねえ、誰に泣かされたの？
ねえ、あなたの心を掻き乱しているのは誰？
ねえ、俺以外の人なんか見ないでよ。
なんて言葉は声にする前に儚く消えてしまう
『あんなにあっさり理解してくれるの、やっぱり樹だけみたい、笑』
俺だけでいい。
それでいい。
俺は、Aの全てを受け入れるよ。
それがどんなにこれからの人生を壊す事になっても
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作者名：杏都
| 作成日時：2020年1月10日 19時
