ヤンデレ一松続編 (ページ23)

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第73松ページ23

A目線

「嘘…だよね？」

私の足元には、紅く染まり朽ち果てた花が一輪傷ついた様に眠っている。

普段「赤」が特徴だったはずの彼はいつの間にか「紅」に染まっていた。

彼の近くには、淡い紫色の日記があった。

「おそ…まつ…？」

おそ松とその周りの床は紅く染まってあるが、何故か日記だけ紫色だった。

何度呼びかけても応答はなし。

私はこのとき「死」であったということが初めて分かった。

「いやだ…！！なんで！？どうして！？起きてよ、おそ松！ねぇ！！」

深く眠るおそ松を抱きしめることしか私には出来なかった。

もうなす術がない、そう思っていた時だった。

「A！！Aなの！？」

「あ…う…ト…トド松…！」

トド松という一筋の光が差し込まれた。

私の腕の中で眠るおそ松の姿を目の当たりにしたトド松は言葉を失い、その場で崩れる。

が、トド松は小さく「やらなくちゃ」と呟くと、立ち上がり私に手を差し出した。

「とにかく…今の現実はもう受け止めよう。けど、これからなんとかしよう！」

「へ…？」

「日記があるのならば、後は鉛筆やペンなど書くものを探せば、今の現実は覆ることができるよ！」

「あ、そ、そっか！ペン！ペンを探そう！」

そして私たちはおそ松を近くの部屋にあったベッドに寝かせ、書くものを探す為に対策を練った。

このままでは、終われない。

何としてでも、生き返らせなければ。

「いつまでもグズグズしていられない…」

「そうだね、おそ松兄さんの仇を打とう！A！」

「勿論！」

カラ松とチョロ松が時間稼ぎをしている。

その間に私たちは自分が今すべき事をしなければならない。

一歩でも前へ＿