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第七十二話 ページ29

なんだろう、なんか重い。

肩と足が、すごく。

というか動かない、金縛りか?

ゆっくりと目を開ければ、一面に広がるのは色黒の肌だった。



「っどぅうぇい!?」


「アン!」



驚きのあまり、出たことの無い言葉が出た。

私の声で起きたのか、ハロくんは私の足元に立ち尻尾をふっていた。

零の腕をどけ体を起こす。



「あっすまないハロくん。起こしてしまったか」


「うー!アン!」


「そうか。許してくれるか、ありがとう」



ハロくんを撫で、色黒の正体を見つめる。

まあ、言わずもがな零なんだが。

こんなに煩くしても零は起きる気配がない。

相当疲れているんだろう。



「お疲れ様、零」



零の顔に近づき、頬に唇を落とす。



「……小っ恥ずかしいことをしてしまった」



今更ながら、自分でしてしまった行動に照れてしまい顔を手で覆う。



「…もう、してくれないの?」



はっと声のした方を見れば、零は清々しい笑顔で肘をつきその手に頭を乗せていた。



「なっ…起きていたのなら初めから言ってくれ…」


「んーん、さっきまでちゃんと寝てたよ。添え膳が起こった気がして」


「今は恥じてくれ…」



零の添え膳センサーは恐ろしいな。



「…さしずめ王子のキスで起きた眠り姫ってとこだな」


「待て、普通逆じゃないか?」



この状況的には私のキスで起きたから零が眠り姫だと笑って見せれば、零は頬を膨らました。

可愛いな。



「そんなことより、おかえり。零」


「…ただいま、A」



私たちはお互いにまた、抱き合った。

第七十三話→←第七十一話 零side



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yu-kun(プロフ) - まだ見ていただいてる方へ。アカウント変えて続き書いてます。よろしくればプロフからどうぞ。 (2023年4月5日 4時) (レス) id: 7bcd0f2da7 (このIDを非表示/違反報告)
美月 - 「続き」じゃなくて「終わり」になってるから続くのか心配です....見たいです。作成さんも都合があると思うのでそこは首を長くして待っておきます!更新をが楽しみです (2022年6月24日 11時) (レス) @page46 id: c0ec2f5f77 (このIDを非表示/違反報告)
さねみん推し(だが渋い槇寿郎も好き) - 続きがとても気になります!更新楽しみに待ってます! (2021年5月2日 18時) (レス) id: c50ca7ded5 (このIDを非表示/違反報告)
よる - 感情がリアルで凄くドキドキします!続き楽しみです! (2020年6月17日 9時) (レス) id: 68950930bb (このIDを非表示/違反報告)
名無し - わー!続きが気になります!更新楽しみにしてます(^^) (2020年3月18日 5時) (レス) id: 1e13ba2df3 (このIDを非表示/違反報告)

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作者名:yu-kun | 作者ホームページ:http://uranai.nosv.org/u.php/hp/yyyh/  
作成日時:2019年10月6日 16時

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