第五十二話 ページ9
「A、僕まだ仕事が残っているのでポアロでお茶して待っていてくれませんか?」
「う、うん。全然待つ。…ところで、私はやっぱり…」
「…ああ、一緒に住もう」
ふわっと花が咲いたような笑みを浮かべ、私の手を自分の頬に当てる。
「ダメですか…?」
「っダメじゃない。一緒に、住みたい…」
「よかったです。さ、行きましょう」
そのまま手を引かれポアロの中に入った。
「安室さん遅いですよー!軽く掃いてくれるだけでよかったのにもしかして本格的にやったんですかー…て、お客さんですか?いらっしゃいませ!」
ああ、彼女は
「すみません梓さん。しばらく会えなかった彼女と再会しまして」
榎本梓さん、喫茶ポアロの店員さんだ。
「彼女さんがいらっしゃったんですね!初めまして、榎本梓です!よろしくお願いします!」
「古谷Aです。よろしくお願いします」
「彼女を僕の仕事が終わるまでポアロにいさせて大丈夫ですか?そのまま上がったら送っていこうと思いまして」
「全然大丈夫ですよ!カウンター席にしますか?」
「はい、お願いします」
榎本さんは人の良さそうな笑顔で「こちらにどうぞ〜」と案内してくれた。
「何か食べたいのがあったら注文して?」
「うん、じゃあハムサンドで」
「ははっ、早速ですか。わかりました。お飲み物は珈琲でよろしいですか?奢ります」
「それは流石に悪いよ」
「いいえ、Aには良くして頂いてるので。それに…」
財布は持っていますか?と零は顔を少し近づけ小声で言った。
私は慌ててペアリングが入っていない方のポケットを確認したら、入っていたのは印鑑と車の免許証だった。
何故、印鑑なんだ?
と言うか免許証を見れば名前わかったのでは
そう思い私が固まったままでいると、透は「やはり無いんですね。このまま奢らせてください」と笑顔でそう告げてきたので、私は小声でお願いします…と告げた。
「はい、ハムサンドおひとつと珈琲おひとつですね。珈琲は先にお出ししますか?」
「うん」
「かしこまりました、少々お待ちください」
透はそう言って厨房の中へと入っていった。
それと同時に、私の後ろからは女子高生達の会話が聞こえた。
「は?あの人あむぴの彼女?」
642人がお気に入り
この作品を見ている人にオススメ
「名探偵コナン」関連の作品
感想を書こう!(携帯番号など、個人情報等の書き込みを行った場合は法律により処罰の対象になります)
yu-kun(プロフ) - まだ見ていただいてる方へ。アカウント変えて続き書いてます。よろしくればプロフからどうぞ。 (2023年4月5日 4時) (レス) id: 7bcd0f2da7 (このIDを非表示/違反報告)
美月 - 「続き」じゃなくて「終わり」になってるから続くのか心配です....見たいです。作成さんも都合があると思うのでそこは首を長くして待っておきます!更新をが楽しみです (2022年6月24日 11時) (レス) @page46 id: c0ec2f5f77 (このIDを非表示/違反報告)
さねみん推し(だが渋い槇寿郎も好き) - 続きがとても気になります!更新楽しみに待ってます! (2021年5月2日 18時) (レス) id: c50ca7ded5 (このIDを非表示/違反報告)
よる - 感情がリアルで凄くドキドキします!続き楽しみです! (2020年6月17日 9時) (レス) id: 68950930bb (このIDを非表示/違反報告)
名無し - わー!続きが気になります!更新楽しみにしてます(^^) (2020年3月18日 5時) (レス) id: 1e13ba2df3 (このIDを非表示/違反報告)
作品は全て携帯でも見れます
同じような小説を簡単に作れます → 作成
この小説のブログパーツ
作者名:yu-kun | 作者ホームページ:http://uranai.nosv.org/u.php/hp/yyyh/
作成日時:2019年10月6日 16時