(物理的に)小さかった降谷さんがいる世界へと行きました。【名探偵コナン】II

第七十話 零side ページ27

Aが待っている家に着いたが、自分が香水臭くてかなわない。

あの女普段どんだけ香水付けてんだよ。

僕にまで移っているぞ。

イライラしながら家のドアを開ける。



「…ただいま」



時刻は3時過ぎ、もう既にAは寝ているだろう時間に

少し期待してしまい、そう口にした。

思った通り、返ってこない返事に少し項垂れたが、早く風呂に入りたかったので速攻脱衣場に向かった。

…ああ、昨日から乾燥機に服を放置したままだった。

風呂に入る前に服を取り出しておこうと乾燥機の扉を開けると、服が入っていなかった。



「…して、くれたのか」



思わず頬が緩む。

脱衣場から顔を出し、Aが眠っているであろう僕のベッドを見る。



「ありがとう」



そう呟いて、服を脱いで風呂に入った。



「…鏡まで綺麗になってる」



どこまで掃除してくれたんだろう。

そう言えば、さっき玄関でも靴が綺麗に並べられてたし

気を使わせてしまったか

一つやり始めたら夢中になってしまったか

大方後者だろうか。

何故か想像できる。

シャワーを浴びながら、そんな想像をしてしまい笑ってしまう。



「うぐっごほっ」



口を開けたせいでダイレクトにシャワーが喉にきてむせてしまった。

だっさいな。

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