第四十一話 ページ43
「次は何に乗りましょうか！ あっジェットコースター空いてますよ！ 今のうちに行きましょう！」
透は頭に耳付きのカチューシャを付け、肩には某クマのポーチをかけ私の手を掴んでズカズカとジェットコースターへと向かっている。
まさかここまではしゃぐとは思わなかった。
「…楽しいか？」
「はい！ …あ、すみません。僕一人はしゃいじゃって…」
「いや、楽しんでもらえて嬉しいよ」
「…僕、こんなに遊園地が楽しいなんて思っていませんでした。遊園地に行くたびに殺人事件やら爆発やらばかりで…」
「ちょ、透。他の人勘違いしちゃうから。コナンワールド全開だから」
「あ、すみません…」
そうだ、透が遊園地に行く時はだいたいコナンくん関係だから
そりゃ楽しい遊園地どころじゃなくなるか。
「今日は、そんな事は絶対に起こらないよ。最後まで楽しもう」
「…はい！」
私たちは暗くなるまで遊んだ。
お揃いの帽子を買って、某黒いネズミと写真を撮ってもらい、透の爆走コーヒーカップに乗って…。
最後はベタだが、観覧車に乗ることにした。
「…綺麗だな」
「…そうですね」
観覧車の窓の縁に肘を置き、手の甲に顎を乗せ景色を見下ろす。
「最後に観覧車はベタすぎたか？」
「…いえ。そんな事はありませんよ。綺麗な景色が見れて満足です」
景色を見ていた顔をこちらに向け、ふにゃりと透は柔らかく笑った。
アニメでは見たことの無い透の笑顔。
この笑顔を作ったのは私だと思うと、ちょっとした優越感に浸った気分になる。
少々、自意識過剰過ぎか。
「そろそろ、着いちゃうな」
「そうですね。…もう少し、この空間を楽しみたかった」
ばっと顔を上げ透を見つめる。
なあ、透。
そんな悲しそうな顔、しないでよ。
そんな事言われて
そんな顔されて
期待しちゃうから。
「…透、わたし」
「おかえりなさーい！お足元お気をつけくださいね！」
観覧車が下につき、扉を開けられたため
私達は観覧車から降りた。
私はさっき、何を言おうとしたんだ。
透に、零に。
何を。
顔に熱が集まる。
こんな顔を透に見せるのが恥ずかしくて、下を向きながら歩いていると
透は私の手を握ってきた。
「…帰りましょうか」
「…うん」
私はその手を握り返した。
「楽しかったですね」
「…そうだな」
「また、二人で来ましょうね」
「…うん」
そんな会話をしながら、私達は家へと帰宅した。
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ぷぅ(プロフ) - はい、大好きな作品で何度も繰り返し読ませていただいてますし、これからも繰り返し読ませていただきますね(#^.^#) (2020年9月19日 23時) (
レス) id: b4f5c0261e (このIDを非表示/違反報告)
yu-kun(プロフ) - ぷぅさん» そう言って頂けて幸いです。忙しさを理由に小説を書けていない事、申し訳ないです…。私の小説のためにコメントしてくださってありがとうございます。まだ好きでいてくれてありがとうございます。ぷぅ様、これからもこの小説をよろしくお願い致します。 (2020年9月19日 23時) (レス) id: 60a3e99319 (このIDを非表示/違反報告)
ぷぅ(プロフ) - いえいえ、違うかもしれないですけど大好きな作者さんが頑張って書いてくれた素敵な作品をもし盗作されたらと思うと悲しいので( ＞Д＜；) (2020年9月19日 23時) (レス) id: b4f5c0261e (このIDを非表示/違反報告)
ぷぅ(プロフ) - プロフの名前はくまたそです。 (2020年9月19日 23時) (レス) id: b4f5c0261e (このIDを非表示/違反報告)
yu-kun(プロフ) - ぷぅさん» これから確認し、内容次第作者様の方にご連絡差し上げようかと思います。わざわざありがとうございました。 (2020年9月19日 23時) (レス) id: 60a3e99319 (このIDを非表示/違反報告)
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作者名：yu-kun | 作者ホームページ：http://uranai.nosv.org/u.php/hp/yyyh/
作成日時：2019年3月10日 14時
