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第三十五話 ページ37

「久しぶりの外だ…」



サングラス越しに見える零の瞳はとても輝いて見えた。



「久しぶりの外なのに窮屈な格好させて悪い」


「僕のことを知っている人がこの世界にたくさんいるんだろう?仕方ないさ」


「うん。すまない…それを世にいう安室の女と呼ばれているんだが」


「待ってくれ。そうなると僕の女は何人いるんだ?」


「……わからない」



僕もとんだたらしだな。

そう言いながら零は自信が被っているキャップを被り直す。

今の零の格好は、キャップにサングラス、それにマスクと言った完璧な不審者だ。



「今不審者と思ったか?」


「エスパー…?」



そうかもなと云った零。



「…外では、安室で行こうかな」


「外に行く時は毎日安室さんが拝めるのか、私は」


「透と呼んでください」


「役に入るの早いな」



…さて、何故か零が透になったところで



「透の服、買いに行くぞ」


「え、申し訳ないですよ。僕こっちの世界には無一文で連れてこられたんですよ?」


「気にしなくていい。生憎独り身だからな、金はあるんだ」



でも…と言う透の腕を掴み服屋に入っていく。



「これとこれとこれ、着てみてくれ」



服を渡して無理矢理更衣室に押し込む。

少しの沈黙の後、透を押し込んだ更衣室からガサゴソと音がしたので一安心。

次の服でも選びに行くか。

後輩の佐藤から色々ファッションやらなんやらを仕込まれたから自信はある。

佐藤の腕を信じているのもある。

更衣室の近くのコーナーの服でコーディネートを考える。



「…着替えましたよ」


「……おお…。似合ってる」



ジト目でこちらを見る透に気づかないふりをした。

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ぷぅ(プロフ) - はい、大好きな作品で何度も繰り返し読ませていただいてますし、これからも繰り返し読ませていただきますね(#^.^#) (2020年9月19日 23時) (レス) id: b4f5c0261e (このIDを非表示/違反報告)
yu-kun(プロフ) - ぷぅさん» そう言って頂けて幸いです。忙しさを理由に小説を書けていない事、申し訳ないです…。私の小説のためにコメントしてくださってありがとうございます。まだ好きでいてくれてありがとうございます。ぷぅ様、これからもこの小説をよろしくお願い致します。 (2020年9月19日 23時) (レス) id: 60a3e99319 (このIDを非表示/違反報告)
ぷぅ(プロフ) - いえいえ、違うかもしれないですけど大好きな作者さんが頑張って書いてくれた素敵な作品をもし盗作されたらと思うと悲しいので( >Д<;) (2020年9月19日 23時) (レス) id: b4f5c0261e (このIDを非表示/違反報告)
ぷぅ(プロフ) - プロフの名前はくまたそです。 (2020年9月19日 23時) (レス) id: b4f5c0261e (このIDを非表示/違反報告)
yu-kun(プロフ) - ぷぅさん» これから確認し、内容次第作者様の方にご連絡差し上げようかと思います。わざわざありがとうございました。 (2020年9月19日 23時) (レス) id: 60a3e99319 (このIDを非表示/違反報告)

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作者名:yu-kun | 作者ホームページ:http://uranai.nosv.org/u.php/hp/yyyh/  
作成日時:2019年3月10日 14時

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