(物理的に)小さい降谷さん、拾いました。【名探偵コナン】I

第十五話 ページ17

駐車場に着き、車から降り鍵を閉める。

少し歩くと家の前に見慣れた車に寄りかかるように立っているやつがいた。



「わざわざ悪いな、瀬田(せた)」


「ええで。これも幼馴染みとしての務めやからな」


「幼馴染みの特権ってやつだな」


「そうそれそれ〜」



彼は瀬田。

小二の頃大阪から東京に引っ越してきて七年間一緒に過ごしてきた幼馴染みだ。

両親の都合でまた大阪に引っ越したが、またこっちに戻ってきたようでたまに互いの家を行き来している仲だ。



「お前相変わらずの喋り方やな。変わっとらんわ」


「悪いか、私の性格知ってるだろ」


「知っとる知っとる。あ、そや古谷、頼まれてたもんやけどこれで大丈夫か確認してー」


「あぁ…」



新聞紙で包装されているため新聞紙を剥がし物を見る。

茶碗二つとお椀二つ、平らな皿二つにカップ二つ、あとは箸にホーク。

どれも丁度降谷さんサイズの代物だ。



「…うん、これで大丈夫だ」


「おーう。…それにしてもこんなちっこい食器、授業で使う言っとったけどなんの授業に使うんや？」


「あ、あぁ…総合でな…」


「総合で使うんや、へぇー。壊さんように気いつけてな。ほな、今日はもう用済ましたし帰るわ」


「わざわざ悪い、ありがとう」


「おう。あ、そや。お代やけど今度飲み行くのがお代ゆーことで」


「ははっわかった。予定空けとくよ。それじゃあ」


「おーう、風邪引くなよー」



はぁ、危なかった。

なんの授業かなんて考えても無かった。

次からはこういう事がないように先を考えて行動しよう。

…それにしても、この食器よく出来ている。

あんなシロップの容器と爪楊枝の箸なんかとは大違いだ。

瀬田は相変わらず手先が器用で羨ましい。

そう思いながら、私はドアノブを回した。



⋱⋰ ⋱⋰ ⋱⋰ ⋱⋰ ⋱⋰ ⋱⋰ ⋱⋰

瀬田(せた)

年齢 25

性別 男

職業 雑貨屋店長

趣味 ミニチュアな物を作ること

その他
見た目ヤクザだが雑貨屋の店長
優しい
古谷の幼馴染みで何かと気にかけてくれる
最近愛猫のミャー太の写真を撮りすぎてフォルダーがミャー太で溢れかえっている
名探偵コナンは見ていない。CMで見かけるくらい
アニメは好きだが奇○組だとか姫ちゃんの○ボンみたいな昭和のアニメを好む

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