夢 １６ Makoto ページ4
明後日から、オレはプロとしての一歩を踏み出す。
3年間、一緒にボールを蹴った
部活の仲間たちが、オレの送別会をしてくれた。
きっと最後になる、この他愛もないバカ話を楽しみながらも、
心の中では、まったく別のコトを考えていた。
それは、もちろん。
朱里からの告白。
コイツらとこうして笑い合うこともないように、
朱里ともあれが最後になってしまうんだろうか。
最後？
ホントに最後にしてしまってもいいのか？
オレはここを離れてしまうんだ。
もう、会えなくなってしまうかもしれないんだぞ。
それでいいのか？
オレだって。
・・・ずっと好きだったんだ。
時間が経つにつれ、その思いは大きく膨らんで、
こうして
通い慣れたこの道ですら、朱里の面影に支配される。
数えきれないくらいの朱里との記憶を、このまますべて「青春の思い出」にしてしまうことなんて。
・・・やっぱりできない。
だから、卒業式の日に。
朱里に伝えよう・・・。
「オレ、告白しようと思うんだ。卒業式の日に。」
急に耳に飛び込んできたその一言に、オレはギョッとした。
まさか、思ったコトをうっかり口にしてしまったのか？
慌てて、辺りを見回すと。
いつの間にか、淳也がオレの隣を歩いていた。
ヤツは自転車を押しながら、オレの顔も見ずに、もう一度ポツリと、でもはっきりと言った。
「オレ、朱里に告白するよ。」
前にも、後ろにも部員たちがぞろぞろ歩いていて、やたらと賑やかだったにも関わらず。
淳也の言葉は、無数の矢のように、はっきりとオレの耳に突き刺さった。
告白・・・。
今、考えていたコトを、淳也に見破られたのか？
ほんの数時間前のコトを、淳也は知っているのか？
「もちろん、応援してくれるよな。」
そう言って、オレにピタリと視線を合わせてきた淳也。
真っ直ぐにオレの目を見るヤツの瞳は、今まで見たことないほど複雑な色をしていた。
淳也をそんな眼をさせたのは、オレだ。
オレが今考えていたコトのせいだ。
淳也は、オレが
今この瞬間も、朱里のコトを考えていることに気付いているんだ。
オレの心臓は、鈍器で殴られたような鈍い痛みを感じた。
そうだ、淳也もずっと朱里を好きだったんだ。
オレよりも、ずっと前から。一途に思い続けていたんだ。
苦しくなる呼吸を整えて。
「・・・もちろん。
応援するよ。」
ごめん。朱里。
オレは。
キミとの“恋”よりも、淳也との“友情”をとるよ。
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ちさと(プロフ) - ManAさん» コメントありがとうございます(*^^*)次回作はもっとManAさんに喜んでもらえるような作品にしますね♪お楽しみに(^з^)-☆ (2014年10月26日 20時) (
レス) id: d28577e16b (このIDを非表示/違反報告)
ManA(プロフ) - 嬉しいです！やっとくっついた！笑笑まこっちゃんがイケメンすぎて、読むのが楽しかったです☆ (2014年10月26日 19時) (レス) id: 669658a306 (このIDを非表示/違反報告)
ちさと(プロフ) - 空さん» 空さん、長い間お付き合いくださいまして、ありがとうございましたm(__)mなんだかﾊﾞﾀﾊﾞﾀとした形で完結しちゃいました(^_^;)なんとか終わってホッとしてます♪空さんのおかげでまた大人の2人を書くのも楽しいかもと思いました(*^^*)ありがとうございましたm(__)m (2014年10月26日 19時) (レス) id: d28577e16b (このIDを非表示/違反報告)
空(プロフ) - ちさとさんお疲れ様でした。誠くん、朱里ちゃんおめでとう！12年かかってしまったけど告白出来て気持ち伝えあえて。。2人のその後また・・・逢えたらうれしいです。 (2014年10月26日 17時) (レス) id: 49b2a52af2 (このIDを非表示/違反報告)
ちさと(プロフ) - 空さん» 空さん、ありがとうございます♪里香ちゃん頑張りますよぉ！応援宜しくお願いします。うふ。 (2014年10月18日 20時) (レス) id: 5ba85d7a5f (このIDを非表示/違反報告)
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作者名：ちさと
| 作成日時：2014年10月6日 15時
