3 shinji ページ42
まぁ、確かに美味そうな‟据え膳”やった。
チラチラと覗いていたむっちりとした胸元といい、ぽってりとしたツヤツヤの唇といい、好み、ではあるんや…けど。
残像を思い浮かべてみたものの、あっさりと消えた。
「なんか今日はそういう気分やないの」
「へぇ、珍しい」
「ヒドいっす、先輩」
確かにな、珍しいっちゃ珍しいのかもしれへん。
後腐れなさそうやったし。
ドライな感じでイケそうなタイプやったもん。
けどな。
「あんま遊んでるって思われたないしな」
「えっ、誰に?」
ボソッとこぼしただけなのに、なんでこういう時だけ耳がいいんやろ。
聞かれたくなかった独り言を勝手に拾いやがって。ホント面倒くさい。
「うるさいよ、ハセさん」
「なんだよっ」
突っ込みたくてしゃーないハセさんも、久々の取材での疲労感も、粘っこい香水の匂いも。
鬱陶しいもの全部まとめてシュシュシュッて消えてもおたらええのに。
あぁ、こんな時は。
「あーーー、うどん食いたい」
「は?ここでうどん?
お前どんだけうどん好きなんだよ」
ため息と一緒に出た独り言。
それに反応したハセさんの呆れた声がする。
もちろん答えるつもりなんてなく。
オレは腕組みなんかしてちょっと考え事をしてるふりをした。
大きく息を吐きながら目をつむる。
あぁ、なんか無性にうどんが食いたい。
具だくさんの優しい味の汁で食いたい。
あったかくって、じんわり凝り固まった物がほぐれていくような。
トロリとした柔らかい汁のうどんが食いたい。
できれば熱々の作りたてで。
呪文付きでなら尚良し、や。
ナスが入っててもいい。椎茸だって我慢して完食する。
…だから樹里ちゃんの作ったうどんが食いたい。
もちろん彼女の前では、食べたないって顔して渋々感を演出してやな…。
そしたらきっと、またかって顔すんのやろな。
オレに媚びてこないし、それは誰に対しても同じ。みんなに対して無愛想で優しくて。
樹里ちゃんの隣は、あけすけな下心満載女の子よりずっと居心地が良い。
「今からうどん作ってって頼んだら、樹里ちゃん来てくれるんかな」
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ちさと(プロフ) - あけみのりさん» ご無沙汰してます!あけみのりさんにも読んでいていただいてたなんて♪本当に嬉しいです!せっかくならとかたつむりファミリーに入れてみました^_^なかなか進展しませんでしたが、ここから畳み込みます。頑張りますので、引き続きお付き合いくださいね (2018年8月20日 23時) (レス) id: ff298968ef (このIDを非表示/違反報告)
あけみのり(プロフ) - ちさとさーん!お久しぶりです(^-^) 新作始まってからちゃっかり読ませていただいてますよ(^_^)v いよいよ気持ちが動き出しましたね! お馴染みのメンバーも出てきて嬉しいです。続きも楽しみにしてますね(^^)/ ちさとさんのペースで更新待ってます! (2018年8月20日 22時) (レス) id: 27aa1d491f (このIDを非表示/違反報告)
ちさと(プロフ) - 716(なないろ)さん» わぁ!716さん!!お久しぶりです〜っコメントありがとうございます♪嬉しいです。初香川さんメインでドキドキでしたが、楽しみにしていると言ってもらえて励みになります。続きもよろしくお願いします (2018年8月7日 21時) (レス) id: ff298968ef (このIDを非表示/違反報告)
716(なないろ)(プロフ) - お久しぶりです!新作公開おめでとうございます!かがーさんですかぁ〜(^∇^)確かに売れ残っている大物ですなwまたクセのありそうな魔女さんですが、続きも楽しみに待ってます! (2018年8月7日 15時) (レス) id: c421c2d9db (このIDを非表示/違反報告)
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作者名:ちさと | 作成日時:2018年8月6日 17時