第１７話 ページ10
このあいだは、内田さんがカテキョしてくれたおかげで、ずいぶんはかどった。
カテキョついでに、聞いて欲しかったコトとか、話したかったコトとか、全部吐き出したし。
最近、ずっと鬱々として、勉強しててもちっとも進まなかったのがウソみたい。
あれからすっかり波に乗れて、1人でやってても、はかどるはかどる。
あともう一息、頑張るぞっ！
ここ数日の調子の良さに、こうやって内田さんちに掃除に来ても居心地悪くならない。
ふふ。
知らず知らずのうちに、鼻歌だって出ちゃう。
お気に入りの曲を聴きながら、ストック用の肉団子をコネコネしていると。
突然、背後からクスクス笑いが聞こえてきた。
びっくりして振り向くと、
「お前、超ノリノリ。」
と、必死で笑いをかみ殺している内田さんと目が合った。
うわっ！もう帰って来ちゃったの？
鼻歌じゃ物足りなくなって、結構大っきな声で歌ってたんだよね。
まさか、聞かれてたなんて・・・。
「しかも、なんでそんなにオンチなの？」
むっ、そういうコト、ハッキリ言う？
結構気にしてるのに。
ニヤニヤしながら、ズバッと痛いところついてくるあたりが憎たらしい。
イジワルな発言に、プイッと顔を背けて、私は無言で抗議をした。
だけど、私のささやかな抵抗を、内田さんはあっさり鼻であしらって、
「で、
なに聴いてるの？」
私の左耳からイヤホンを抜き取った。
「あ、ちょっと。」
急に引っ張られたから、反対のイヤホンまでポロリと落ちた。
あっ、あっ。どうしよう。手はお肉まみれだから、耳に入れ直せない。
首からブラブラぶら下がってるそれを、どうしたものかと眺めていたら。
クンっと引っ張って、落ちた方を私の右耳にスッと差し込んだ。
不意打ちに頬に触れた内田さんの指先。
その感触に、思わず
「冷たっ。」
と、カラダが縮こまった。
もうっ！びっくりさせないで。
そう文句を言おうと、彼を見上げて。
でかかっていた言葉が引っ込んだ。
知らん顔して、私からイヤホンを奪い取って。
文句の１つでも言ってやりたいはずなのに。
伏せ目がちに、流れる曲を聴いてるその横顔は、とてつもなく眩しくて。
真っ直ぐ見ることができない。
だけど、思わず伏せようとした目に、私の心がそれを押しとどめた。
ダメ。目を
・・・離さないで。
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ちさと(プロフ) - nanaさん» コメントありがとうございます(*^^*)話の流れが行くとこまで行っちゃった感があって、この先無理やりな感じにならないか不安です（汗）期待していただけて嬉しい反面、コワいです。4章頑張ります！ (2015年2月25日 20時) (
レス) id: ff298968ef (このIDを非表示/違反報告)
nana(プロフ) - すれ違う二人に悶々とはしますが、お話としてすごく盛り上がって参りましたね？！第4章もすごく期待して待ってますね♪ (2015年2月25日 15時) (レス) id: 9b43dc8466 (このIDを非表示/違反報告)
ちさと(プロフ) - 空さん» 泣かないでっ(>_<)ホントにギュッてしちゃいたかったんですけどね（笑）まぁ、可愛いく舞うまで取っておくことにしました。キレイなお姉さん、正体はね…(￣▽￣)4章でわかる。と、思います。続きお楽しみに！ (2015年2月24日 23時) (レス) id: ff298968ef (このIDを非表示/違反報告)
空(プロフ) - ちさとさん泣いてしまいました…>_<…でも4章は�爐泙海箸鵬聴Δ�舞ったなら”でしょ楽しみです！もう腕掴んだ時ぎゅーとしてしまえばよかったのに。後きになるのがお綺麗なお姉さんの事。気になりながら4章お待ちしてます。 (2015年2月24日 22時) (レス) id: 2458b5c8cb (このIDを非表示/違反報告)
ちさと(プロフ) - 716(なないろ)さん» コメントありがとうございますm(__)m年長さんドンドン絡んでいく予定です(=^x^=)４人の恋もそろそろクライマックスです（たぶん）この先もお付き合いよろしくお願いします(*^^*) (2015年2月24日 19時) (レス) id: ff298968ef (このIDを非表示/違反報告)
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作者名：ちさと
| 作成日時：2015年2月8日 16時
