Atsuto side ページ6
「お疲れっした。」
サッカー教室も無事に終わって、
子ども達を送り出した後、オレもスタッフの皆の後片づけを手伝った。
そんなコトしなくても大丈夫と、恐縮してたけど、
今日のために、いろいろ骨を折ってくれた皆とお疲れ様会をしたいじゃん。
だから、早く終わらせて飯を食いに行こう。
最後の荷物をバンに押し込んだところで、
「これから一緒に飯でもどうっすか？
お手伝いさんに教えてもらった店があるんすけど、
そこに行きません？」
と声をかけた。
初めて行く店だけど、料理はどれも美味しいらしいし。
こぢんまりとした落ち着いた店で、女将さんも気さくな人らしいし。
絢子さんが太鼓判を押すくらいだから。
間違いはないだろうと、ぞろぞろと連れだってその店に向かった。
「あ、ここっす。」
ようやく辿りついた、その店の名前は『紫陽花』
その名にふさわしく、落ち着いた佇まいで、なんとなく“隠れ家”的。
しかも、開店時刻から間もないから、まだ空いてるだろうし。
ここならゆっくりと話ができるな。
自分の選択を、ホクホクしながら自画自賛しつつ。
オレは、店のドアを開けた。
店内は絢子さんの言った通り、こぢんまりとしている。
その中に充満している、美味しそうな匂いに、
オレの胃袋は大いに刺激された。
「いらっしゃいませ。」
そう言って、振り返った店員さん。
オレはいつものクセで、咄嗟に俯いて顔を隠した。
そんなコトもしっかり心得ているスタッフの1人が、
オレの代わりに人数を伝えて・・・。
いつもの調子で進んでいくのかと思いきや、
「あれ？
サッカー教室、見に来ていたお姉さんだよね！？」
と、素っ頓狂な声を上げた。
すると、周りにいた全員。
「ホントだ。あのヘディングのお姉さんだ。」
と口々に言いだした。
あのヘディングって、
オレがフカしたボールを、カッコ良く返してきた子？
真相を確かめようと顔を上げると、
恥ずかしそうに肩をすぼめた彼女と目があった。
オレと目があった瞬間。
彼女は「あ、」と、短く呟いてパッと俯いた。
ショートカットの髪がサラリと揺れて、
チラッと見えた耳たぶが真っ赤に染まっている。
それにしても、皆。
彼女のコトを覚えていたのかよ。
あんなにたくさんのお母さん達に紛れていたのに。
気になってたのは、オレだけじゃなかったのか。
はにかんだ笑顔で、
席に案内する彼女の後ろ姿に付いていきながら。
鼻の下が伸びてる連中に、オレはこっそりため息をついた。
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ちさと(プロフ) - 空さん» コメントありがとうございます(*^^*)新章なので少し動きます。むふ。ザワザワドキドキはどうなるのか、お楽しみに♪更新頑張ります (2015年1月19日 19時) (
レス) id: 49690accd7 (このIDを非表示/違反報告)
ちさと(プロフ) - シナノさん» シナノ先生！レポート提出です！これちゃんと単位もらえます？課題のデレからのツン。心臓強いわ、もバッチリ入れたし、不可なんてことはないですよね笑 (2015年1月19日 19時) (レス) id: 49690accd7 (このIDを非表示/違反報告)
空(プロフ) - あらっ2人共おなじようなざわつき(･∀･)天邪鬼さんだからなぁ〜ざわざわドキドキはもう少し続きそうですね（笑） (2015年1月19日 19時) (レス) id: 3eff98c7b3 (このIDを非表示/違反報告)
シナノ(プロフ) - ガガガ…キュン死orzこれでもかーこれでもかーきたね！このお互いのざわつく気持ち、大好物！ (2015年1月19日 18時) (レス) id: 4d7ea8abd2 (このIDを非表示/違反報告)
ちさと(プロフ) - まほちんさん» コメントありがとうございます(*^^*)ゴムチップ、人工芝ですね。羨ましいです。今日もかたつむり発生しましたが、枯葉がビッシリでした(T . T)コイツらも結構しぶとくへばりつくんですよね。団子サッカーが懐かしく思って書いてます。これからもよろしくお願いします (2015年1月19日 0時) (レス) id: 49690accd7 (このIDを非表示/違反報告)
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作者名：ちさと
| 作成日時：2014年12月25日 15時
