ちりつもってやまとなぁれ。 (ページ18)

今日:18 hit、昨日:176 hit、合計:416,582 hit

＊２ページ18

･･

Aは、物心ついた頃から一緒にいた俺の幼馴染。

"ぎょんちゃん"なんて、俺のことそう呼ぶのはAだけ。

最初はギョンスって普通に呼んでたのに、
いつだったか急に"今日からぎょんちゃんって呼ぶ！"なんていいだして
嫌だっていっても無駄な抵抗だとわかっていたからそのまんま。

Aが結婚したのは確か３年前。

２つ下のAの旦那、セフン。
２人は俺たちが大学３年の頃から付き合い始めた。

「もうAヌナと会うのはやめてくれませんか？」

卒業式の日にセフンに言われた一言。

そんなこと俺に言われても・・・なんて思ったからイエスとは言わなかったけれど
なんとなく心は複雑だった。

セフンが就職してしばらくして、２人は結婚した。

"結婚式、絶対きてね！"ってAに言われたけれど、
その日どうしても外せない仕事があって参加することができなかった。

それまでこの家にちょくちょくこんな風に来ていたAがぱったり来なくなったのはその時から。

＊
＊

仕方なく、渡されたDVDをセットする。

「ぎょんちゃん、最近禁酒してんの？」

どこに行ったのかと思えば、冷蔵庫を開けて中を覗いてるA

『いや、別にそういうわけじゃないけど』

「そっ、じゃ、飲もうよ！私買ってきたから」

どんだけ買ってきたんだよってくらい、袋から次々出てくるお酒

"ぎょんちゃんは焼酎だよねー"なんて・・・寒いとか言いながら、準備万端じゃん。

てか、力ありすぎだろ

『それ１人でここまで持ってきたの？』

「そうだよ、もー寒いし腕がちぎれるかと思った。ぎょんちゃんなかなか開けてくれないし」

『てかさ、俺が引っ越してたらどうしてたんだよ』

「ぎょんちゃんが言ったんじゃん。Aがいつでもこれるように引っ越さないからって」

そんなこと・・・・・言ったなそういえば。

..