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身体中の熱が冷める音がする
ホークスを庇うのは、Aだった
その行為に腹が立つ前に、目の前のAの姿に言葉を失った
なんて顔、してんだよ
イカレちまったと思ってた
人の痛みだとか、憂いだとか、遺族の悲しみだとか
なんか誰かに問われたっけか
いつからか、なんとも思わなくなっていたのに
俺にもまともな気持ちが残っていたんだろうか
それとも、相手が
Aだからなのか
彼女の言葉から、ホークスを拒絶するものが吐かれた
ずっとずっとこの時を待っていた
これで漸く、彼女とヒーロー側との縁が断ち切れたのだ
今日はなんていい日なんだ
嬉しすぎて、嬉しすぎて、今すぐに全部成し遂げられそうだってのに
Aの瞳は、なんでそんなに壊れそうなんだよ
唯そばにいて欲しい
Aはそういった
敵を倒したいだとか、誰かを助けたいだとか、ヒーローになりたいだとか
そんなことは俺の前では言わない、本心は知らないが
ただ、俺のそばにと
Aがホークスに謝罪の言葉を口にした
壊れそうな瞳から、涙が落ちた
Aの泣く姿を初めて見たわけじゃない
俺のせいで泣かせたこともある、あいつはいつも泣きそうな顔をしてる時だってある
彼女の涙は綺麗だと思う、だから俺はAの泣く姿は好きだ
なのに、初めて
その涙を見ることに苦痛を覚えた
なぜだか、わかる。わかっているがわからないふりをする
じゃないと、Aが
『だび、』
弱々しい声だった
その瞳はAのものなのに
Aが遠くにいるようだった
Aの声を聞いて、直ぐにその手を取った
細く、脆く、冷たかった
頭痛がする、動悸も
どうやって息をするのか忘れてしまいそうなほど
ああ、俺は怖くなったんだ
目の前のコイツが、やっと俺の元に来たのに
直ぐに消えそうになっていることに直面して
『だび、いこう』
「ああ」
Aの声のおかげで必死に冷静を取り戻す
ふと、ホークスと目が合った
俺は酷い顔をしていたようだ、ホークスが俺を見て
驚いたような表情をしたからだ
「じゃあな、No.2」
まるでAをホークスから連れ去るような口振りで、震える足を返していく
あいつは絶望していなかった
全てわかったような面をしていた
なあ、お前ならAを救えたのか？
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しおむすび(プロフ) - 待ってました！本当に大好きな作品でまた読めるのが嬉しいです！ (6月30日 2時) (
レス) @page32 id: 2152d546a1 (このIDを非表示/違反報告)
シロヌコ(プロフ) - ウワァァン続きは何処へえええ、、のタイプな作品すぎます、、この作品を生み出してくれてありがとう (2023年1月22日 1時) (レス) @page29 id: 09da8bad9a (このIDを非表示/違反報告)
カキフライ - しっかりした終わりの証明を楽しみにしています…！ (2023年1月6日 20時) (レス) @page29 id: 27a0f136f2 (このIDを非表示/違反報告)
まろん - 最高です！！！！思わずうるっと来てしまいました！更新してくれると嬉しいです！！ (2022年10月28日 22時) (レス) @page29 id: 8c92803490 (このIDを非表示/違反報告)
rusya.(プロフ) - すきィィィィィイイイイイイ (2022年10月20日 6時) (レス) @page29 id: f22ef2da16 (このIDを非表示/違反報告)
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作者名：リオハ | 作成日時：2021年9月24日 1時
