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音もなく始まった
外典は氷を繰り出し、規格外の大きさでAを追い詰める
『こおり…か』
既視感があるな、彼よりは挙動が雑じゃないけども
ステージの大きさなど気にする訳もなく
外典はAに隙を与えない
彼女の個性は何となく知っていた、だがそれがなんだって言うんだ
僕は氷を操る、物質移動だけじゃない。温度も性質も、全てだ
念力個性がなんだっていうんだ
気に食わない、気に食わないんだ
どうしてあの最高指導者・リ・デストロが
あんなちっぽけなチンピラ集団に媚びへつらって
我が物顔で僕の周りを荒らしていく
外典の繰り出す氷は
地面を大きく抉り、観衆の事など気にすることも無く崩れ落ちる
そしてそれは次第に集まっていき
大きな龍へと変貌しAに襲いかかる
足場も不安定、かつ上空は塞いだ
いくら何でもこの量は塞ぎきれないだろうーー
『凄いね、凄いと思うよ』
でもね
視えてたら、全部一緒 なんだよね
「な、うそっだ…」
『確かに、念力で操れるものには限界がある。重さ、大きさ、数。無限なわけじゃないんだけどさ』
はっ、と息を飲んだのが間違いだったのか
『物質間の合成を解いたとしたのなら、そんなもの関係ないんだよね』
Aによる弛まぬ努力と知識の詰め込みによって成せることだった
彼女は片肺の筈なのに、外典が繰り出す氷の物質を分解し、水へと戻した後に気化させた
「僕はっ学校にも行かずヒーロー達よりもずっとずっと長くっただ異能の強化を計ってきたんだぞ！！」
『あ、そう。私もだよ』
一緒だね、
残酷にもAは笑いもしないまま
外典の首に手をかけた
ひゅっと喉奥が締まる、殺される
『事故に見せかけて、だっけ？』
くだらない、とAは落として外典から離れた
外典にとっては屈辱だった
彼女は、自分に1度も攻撃を仕掛けてこないからだ
そんな者に値しないと、判断されたのだと
異能の強さ以外に、生を必要としない自分にとって
自ら命を絶てと言われている以上に
「デストロ、様……」
「Aちゃんやぁっぱすごいです！」
『疲れた、』
彼等は愚かだ
異能、個性に酷く執着しそれこそが人としての全てだと
まるで無個性には生きている意味が無いと謳っている
『感心ならないなぁ』
反吐が出る、そんな思想
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しおむすび(プロフ) - 待ってました！本当に大好きな作品でまた読めるのが嬉しいです！ (6月30日 2時) (
レス) @page32 id: 2152d546a1 (このIDを非表示/違反報告)
シロヌコ(プロフ) - ウワァァン続きは何処へえええ、、のタイプな作品すぎます、、この作品を生み出してくれてありがとう (2023年1月22日 1時) (レス) @page29 id: 09da8bad9a (このIDを非表示/違反報告)
カキフライ - しっかりした終わりの証明を楽しみにしています…！ (2023年1月6日 20時) (レス) @page29 id: 27a0f136f2 (このIDを非表示/違反報告)
まろん - 最高です！！！！思わずうるっと来てしまいました！更新してくれると嬉しいです！！ (2022年10月28日 22時) (レス) @page29 id: 8c92803490 (このIDを非表示/違反報告)
rusya.(プロフ) - すきィィィィィイイイイイイ (2022年10月20日 6時) (レス) @page29 id: f22ef2da16 (このIDを非表示/違反報告)
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作者名：リオハ | 作成日時：2021年9月24日 1時
