忘れな草の恋 10

10-10 あやふやになってた事 ページ10

■ KyuHyun ■

ｿﾝﾐﾝ兄さんが行きたいと言うから一緒に雑貨屋を見に来た。

ちなみにﾄﾞﾝﾍ兄さんにあげた面白ｶﾒﾗもここで買った。

あの時も散々見たのに、ｿﾝﾐﾝ兄さんは今日も可愛いｱｲﾃﾑを見つけては―、

「見て！これ可愛い〜！」

って、こればっかりだ。

いや、あんたそれ前の時も言ってたでしょって。

あぁ、今頃ﾄﾞﾝﾍ兄さんも苦労してるんだろうな…。

「そもそも雑貨屋で揃いのもんって何ですか？」

「んー、これとか？」

兄さんが手に持ったのは、ﾊﾟｯｼｮﾝﾋﾟﾝｸの猿のぬいぐるみがついたｽﾄﾗｯﾌﾟだった。

俺は容赦無く言わせて貰ったよ。そんなものを持つのは嫌だと。

「え〜。種類も豊富なのに？」

確かに色んな色の猿がいる。中にはﾋｮｳ柄とかも。

じゃぁ、どうせなら俺はこのﾋｮｳ猿にしようかな……って言う訳ないだろ！

「これを買った暁には、ｿﾝﾐﾝ兄さんの頭上にﾋﾁｮﾙ兄さんの拳が落ちて来るんでしょうね。おめでとうございます」

「何で…。可愛いのに…」

口を尖らせる兄さんだが、問題は可愛いにも程があるだろって事なんだよ。

俺達は全員成人してるんだぞ！大概にしてくれ！

ﾌｧﾝからの贈り物ならともかく、何が悲しくて自らこれを買わなきゃいけないんだ。

ていうか、雑貨屋で揃いのもんって言ったら知れてる。

何だ？腕時計に対抗して生活用品でもあげようって言うのか？

と店内をぐるりと見渡した時、兄さんと俺の携帯がほぼ同時に鳴った。

Aからのﾒｰﾙだった。

★-----------------★

ﾒｰﾙありがとう♪

空いてる日は確認取ってみないと
まだちょっと分かんない(^_^;)

ｿﾝﾐﾝとﾘｮｳｸも同じようなﾒｰﾙくれたけど何かあるの？

確認取れ次第また連絡するね！

P.S
ｷｭﾋｮﾝって意外にお酒強かったんだね。

- A -

★-----------------★

「あ〜、皆して同じようなﾒｰﾙ送ったからばれちゃうかも！」

兄さんが困り顔になる横で、俺の顔はきっと青ざめていると思う。

意外にお酒強かったんだねって……前と比較してって事だよな。

昨日は感動の再会であやふやになっていたが、赤い痕の事をすっかり忘れてた。

だよな…やっぱな。気づいてるよな・・。

昨日の態度は普通だった。わざわざ俺がﾄｲﾚから出て来るのを待ってくれてたし。

でもここは話を切り出すべきか？

けど何て言えば良いんだよ。

どうしよう…ﾌﾟﾚｾﾞﾝﾄを選ぶどころじゃない。

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