愛傷−それは愛した証− Part.2

§Fifty-five ページ5

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大「ただいまー…………って、お前。」

涼「おかえり、ダーリン♪」

大「消えてくれ、頼むから。」

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家に帰ると、Aではなく山田がお出迎え。

仕事で疲れたのに、また疲れそうな……

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大「手出したりしてないよな、Aに。」

涼「俺“は”手出したりしてないよ。」

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大「それどういう意味だよ。」

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涼「んー……そのままの意味。

というか、喉乾いたから飲み物もらうよ。」

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山田は冷蔵庫からﾐﾈﾗﾙｳｫｰﾀｰのﾍﾟｯﾄﾎﾞﾄﾙを取出し、

豪快にそれを飲む。

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大「なぁ山田、もう少し詳しく…………」

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涼「Aちゃんの元彼、まだ諦めてないよ。

そういえば、わかる?」

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鍵をﾃｰﾌﾞﾙに置こうとした手が、

ﾋﾟﾀﾘと止まる。

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心臓も止まりそうだった。

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大「どんな奴だった?」

涼「黒髪。大ちゃんと違って身長高め。」

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大「俺と比べるなよ。お前と比べろ。」

涼「嫌だよ、比べられるの嫌いだから。」

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大「あー……仕事で疲れてるのに、

お前としゃべると余計疲れる。

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Aは寝てるの?」

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涼「うん、疲れて寝てる。

可愛い顔しながら。じゃぁ、俺帰るわ。」

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大「寝顔、無断で見るなよ。

金とるぞ。」

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玄関で靴を履きかえる山田にそう言ってやった。

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