愛傷−それは愛した証− Part.2

§Fifty-one ページ1

＊

＊

＊

・

・

・

あ「大貴、こんなにｲｲの?」

・

・

・

・

大「ｲｲよ、俺がAに着てほしくて買ったんだし。

あ!でも俺のためだけに着てよ。」

・

・

・

・

・

・

・

・

・

・

・

・

・

大貴は購入した服が入ったｼｮｯﾌﾟ袋を持ちながら、

そう言って笑う。

・

・

・

・

・

・

・

・

・

・

・

・

・

・

・

あ「もちろんだよ。」

大「約束だぞ。あ!そうだ……ちょっとついてきて。」

あ「何々、どこ行くの?」

・

・

・

・

・

・

・

・

・

・

・

・

・

・

・

・

手を引っ張られるまま、

ついていくとそこはｹｰﾀｲｼｮｯﾌﾟだった。

・

・

・

・

・

・

・

・

・

・

・

・

・

・

・

・

大「A、ｹｰﾀｲ………ないだろ?」

・

・

・

・

・

・

・

・

・

・

・

・

・

流行りのｽﾏﾎを手に取り、いじる。

・

・

・

・

・

・

・

・

・

・

・

・

・

・

・

・

翼から逃げてくる際に置いてきてしまったため

私には連絡手段というものが全く無かった。

・

・

・

・

・

・

・

・

・

・

・

・

・

・

・

・

・

大「これとか、どう?ちなみに俺と色違い。」

あ「あ、可愛い!」

・

・

・

・

・

・

・

・

・

・

・

・

薄型のﾋﾟﾝｸ色のｽﾏﾎで、

最近発売された新機種。

・

・

・

・

・

・

・

・

・

・

・

・

・

・

・

・

大「また、お金のこと気にしてるでしょ。その顔。」

あ「そりゃ………そうだよ。」

・

・

・

・

・

・

・

・

・

・

・

・

・

大「だから、俺が好きでしてるんだからそんな顔しない。

すいません、これ在庫有りますかー?」

・

・

・

・

・

・

・

・

・

・

・

・

・

・

・

大貴は私の頭をﾎﾟﾝｯと撫でると、

ﾚｼﾞの店員の方へと行ってしまった。

・

・

・

・

・

・

・

・

・

・

・

・

・

・

・

・

・

・

・

大「えー、ないんですか。」

・

・

・

・

・

・

・

・

・

・

・

・

「大変申し訳ありません。在庫が無くてですね………

あ、でも明日には届く予定なのですが……」

・

・

・

・

・

・

・

・

・

・

・

・

・

・

・

大「明日……か。俺、明日仕事なんだよなぁ………」

あ「いいよ、自分でﾊﾞｽとか乗って………」

・

・

・

・

・

・

・

・

大「ﾀﾞﾒ。あ!そうだ………」

・

＊

＊

＊

§Fifty-two→

→ 目次へ｜作品を作る｜感想を書く
他の作品を探す