愛傷−それは愛した証− Daiki.A

§Twenty-one ページ21

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あ「冷蔵庫、意外と食材入ってるんだね。」

大「あー、この前母ちゃんが来て入れてったんだよ。世話好きだからさ。」

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大貴はそう言いながら、リビングのソファーに二人分の毛布を置く。

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お母さんのことを世話好きって言うけど、

大貴もそうだよ。

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ただクラスが一緒だっただけなのに、

こうやって私を助けてくれて。

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あ「パスタでもいいよね?」

大「全然いいよ。いっつも外食だし……」

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あ「芸能人っぽい。」

大「だって、芸能人だもん。」

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大貴の笑顔は私を救ってくれる。

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高校の時から人気者の大貴は

クラスの中心でいつも笑ってて、

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その笑顔で周りも笑っていて、

もちろん私も。

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大「料理とか日頃からするの?」

あ「うん、するよ。」

大「へぇー、女子力高いね。」

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あ「高くないよ。はーい、完成!」

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大「めっちゃうまそう!!」

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私はソファーに寄りかかっている大貴の前に、

作ったパスタを置く。

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大「食べていい?」

あ「もちろん。」

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大「いただきまーす。やばっ……うまい!」

あ「ちゃんと味わってる?」

大「味わってる、味わってる!」

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あ「絶対味わってないよー。」

大「いや、味わってる!!あ、写メっておこう!!」

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あ「写メって……」

大「明日メンバーに自慢するから。」

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久しぶりに幸せな時間――――…

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