Time goes by ４

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「うん。いいよ。
私、最近、早起きなの」


見えすいた嘘ついちゃった。


「やった！
明日はマネに威張れるわ」


マネージャーさんて、女の人かな。

もやもやが湧いてくる。


バカだな。

仲の良い女友達。

それだけでも贅沢なポジションだ。


「おやすみ」


神山くんの綺麗な声が、
ずっと胸に残って、
あんまり眠れなかった。









それからは、
神山くんが朝早い日限定だけど、
モーニングコールも当たり前になりつつある。

朝一の神山くんは可愛い。

寝ぼけてて、
声も甘ったるくて。

ふにゃあってしてる。


大学時代の、
寝起きの寝癖のついた可愛い顔、
思い出したりして。


テレビの中の神山くんとは違う、
素の彼を知る度、

欲張りになる。

もしかしたら、
彼女に戻れるかもって。


ありもしない幻想抱いちゃう時がある。


神山くんは全国ツアーが始まって忙しそうで。


電話で話す機会もほとんどなくなっちゃったけど、

朝、ほんの少しだけでも声を聞けるだけで、
幸せな気持ちになれるんだ。





コンビニで見かけたファッション誌。

AKATSUKIの特集が組まれてて、

つい手にしてた。


メンバー５人が、
理想の女の子の服装や、
恋愛について語ってる。


即買いして、

お昼休みに、
カフェで、
神山くんのページを熟読。


会社員って設定らしくて、スーツ姿。

オフィスで電話に出つつ、
真剣な顔して、パソコン画面を見てるショット。


こんなの、全国の女子に、
一緒に働いてる妄想お届けしちゃうよ。

すっかり、ただの一ファンだな。


『ファッションは、
似合うてるなら、
好きなものを着ててくれれば、
割となんでも。

外でのデートなら、
いっぱい遊べるように、

ヒールよりかはスニーカーとか、
パーカーとか、
ちょっとボーイッシュなもの着て来てくれたら、
嬉しいかも。

仕事では責任感あって、
しっかりしてるねんけど、

俺の前では、
無邪気に甘えてくれる子が好き。

明るく、けど思いっきりベタベタしてきて欲しい。

積極的な女の子、ええと思います。

女の子は素直が一番。
　

あ、遠距離は絶対に無理っすね。

俺、めっちゃ寂しがりなんで』

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