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奪われた、なんて、一言も言わずに。
最初から、
ともには流星しかおらんのに。
俺は・・・
見たくないものから目を逸らせて。
長い季節をやり過ごした。
情けないほど、
心が揺さぶられてる。
人を本気で好きになることの意味。
ともだけが俺に教えてくれた。
神崎さんと別れて、
流星と二人、大学に向かって歩き出す。
前に進まな、あかんねん。
そんなん、ほんまは自分が一番分かってる。
「流星・・・」
「ん？」
「ちょっとだけ時間くれへん？」
「え・・・？」
「ちゃんと別れるから。
けどあとちょっとだけ。
俺にともを預けといて」
「しげ・・・」
「気持ち、そう簡単に切り替えられへんねん。
俺、弱いからさ」
「ごめん・・・」
「最初から、ほんまは知っとったで。
二人が好き合うてることなんか。
横槍入れて邪魔したんは俺や・・・」
「それは違う。
俺が悪いねん。
しげはなんも悪ない」
あかん。
泣きそうや。
カッコ悪過ぎる。
ライバルの前で泣くなんか。
「俺、教授に呼び出されてるねん。
急いで行くわ」
見えすいた嘘ついて、
流星を置いて、駆け出す。
無我夢中で、走って走って。
足がもつれて、転ぶまで。
歩道で思いっきり、ずっこけた俺を、
学生たちが追い越してく。
笑い堪えてんのが伝わってきて、
めっさ恥ずかしい。
もう２４やで。俺。
こんな時、一緒んなって、
ふざけて馬鹿騒ぎしてくれた、
照史先輩も濱田先輩ももうおらん。
「・・・しげ」
頭の上で声がして。
ふっと顔を上げたら、
小瀧が、俺に手を差しのべてくれてた。
「さんきゅ」
その手を取ったけど、
自力で立ち上がる。
隠したつもりやったのに。
小瀧にさっきまで泣いてたん、
気付かれてしもたみたいや。
「しげも遂に失恋かあ」
そう言うて、ちょっとやんちゃに笑う。
「笑てええで」
小瀧の気持ち、知ってて、ずっと無視してきた。
ともの親友やからって、
いろんな相談までしてしもて、
傷つけたよな・・・
鈍感な俺が小瀧の気持ちに気付いたんは、2回生の初め。
ともと小瀧が全く口きかんなって、
遂に小瀧が大学来られへんなってもうてん。
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fool(プロフ) - tmさん» tmさ〜ん💕コメント嬉しい〜🥹確かに史上初かもです〜見切発車で詳しい内容が決まってるわけではないのですが甘々な二人になるよう考えたいと思います🥰このどん底から赤くんが這い上がれるよう見守ってて下さいね〜 (11月18日 23時) (
レス) id: 5c064e1f18 (このIDを非表示/違反報告)
tm(プロフ) - 再始動嬉しいです( т т )！！こんなボロボロの赤くん、foolさん史上初めてですかね？！赤くん可哀想で可哀想で、とっても可愛いです()緑くんとの幸せな未来が待ってますように祈りながら読ませていただきます😭🙏🏻🙏🏻 (11月18日 14時) (レス) id: f17f5e7704 (このIDを非表示/違反報告)
fool(プロフ) - mayumi811さん» ありがとうございます💕オリジナルの時からの読者様なんて🥺嬉し過ぎます。青くん落ちの素案は出来ているので、赤くん落ちの後、かけたらなあとは思ってます。先にはなると思いますが、よろしくお願いします😊 (8月24日 15時) (レス) id: 5c064e1f18 (このIDを非表示/違反報告)
mayumi811(プロフ) - 原作も読んでいてとても大好きなお話だったので、今回うぇすとverが読めてとても嬉しいです。アンケート結果とは異なりますが、いつか原作通りに青くん落ちの結末も読みたいと思っているのでよろしくお願いいたします。 (8月24日 10時) (レス) @page22 id: f281936ba9 (このIDを非表示/違反報告)
あい - 赤落ちに一票です！自分の全てを受け入れてくれるのは青だけだと恐れていた緑ですが、赤が緑の過去を知ったうえで受け止めた今、やっと青と赤は同じスタートラインに立ったと思います。どっちの彼といる自分が好きか、緑君にはよく考えて答えをだしてほしいです。 (8月24日 9時) (レス) id: 68f920d635 (このIDを非表示/違反報告)
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作者名：fool
| 作成日時：2023年8月21日 17時
