２ ページ18
あんなヤツ、最初から存在してへんかった。
それでええ、それでええはずや。
神山智洋今日は課題で忙しいから、明日また電話するわ。
そうとだけ返信して、
また携帯閉じて、ポケットに捩り込んだ。
しげは、こんな後ろ暗い過去なんか、何一つ持ってないねやろ？
穏やかな寝顔してる。
「まるで、いつも太陽に向かうてる、向日葵みたいやな。
いや、むしろ、太陽そのものか」
思わず呟いてたらしい。
しげが、急に、おっきな目をぱっちり開いた。
漆黒の瞳に捉えられて、
俺の全部、見透かされてるみたいで。
ドキッとしたけど、そんなわけないよな。
俺の壮絶な過去なんか、誰も想像出来っこない。
「なんが向日葵みたいなん？」
「重岡が。
屈託ない顔して爆睡して。
悩み無いやろ？」
「神ちゃんに、重岡、たまに呼ばれんの、好き」
「はあ？俺の話聞いてた？
マジで悩みないやろ」
「あるって！今日の夕飯、何しよか」
「しょうもな」
「しょうもなくないで！ご飯は大事！」
「どうせ丸濱のラーメンやろ」
「んー、はずれ！
仕送りあるまで金欠やからな。
自炊しよかなって」
「そやけど、しげ、親類んちに下宿やろ？」
「今日、叔母ちゃん夫婦、おらんねん。
箱根行ってるねん」
「へえ。
しげ、料理なんか出来んの？」
「神ちゃん、ニラ好き？」
「いきなし、なんよ。
ニラは別に好きっちゃ好きやけど。
特に好物ではない」
「神ちゃん、何好き？」
「なんで俺の意見聞くねん」
「ええやん！教えてや」
「今の気分でええ？」
「うん、ええよ」
「オムライス。卵ふわっふわっのやつ」
「う・・・う、う」
「どしたん？」
「それはハードル高いな思て」
何、さっきからの会話の流れって、もしかして。
「・・・しげ、もしや、俺に手料理振る舞ってくれようとしてんの？」
何気なく聞いたら、しげの顔、真っ赤っかになって。
「なっ！！！えっと！！！うぎゃあっ！！！」
訳の分からへん奇声をあげてる。
「ちゃうん？
話の流れ的に、そう思てんけど。
勘違いならごめん」
「勘違いちゃう！
神ちゃんは謝らんでええの！」
しげ、いつもこう言うねん。
この小説をお気に入り追加 (しおり)
登録すれば後で更新された順に見れます 355人がお気に入り
お気に入り作者に追加
「ジャニーズWEST」関連の作品
この作品を含むプレイリスト ( リスト作成 )
この作品を含むプレイリスト 
違反報告 - ルール違反の作品はココから報告感想を書こう！(携帯番号など、個人情報等の書き込みを行った場合は法律により処罰の対象になります)
fool(プロフ) - にんさん» 分かりましたよ〜ありがとうございます😄 (8月5日 17時) (
レス) id: 5c064e1f18 (このIDを非表示/違反報告)
にん(プロフ) - foolさん» ありがとうございます🌼プロフのサイドメニューを開く、よりメッセージへ行けると思うのでご確認いただければ幸いです。お手数をおかけし申し訳ありません。よろしくお願いします。 (8月5日 16時) (レス) id: 4b2b762418 (このIDを非表示/違反報告)
fool(プロフ) - にんさん» やったことはないのですが、ボードのところから見れますか？送ってみて下さい〜 (8月5日 16時) (レス) id: 5c064e1f18 (このIDを非表示/違反報告)
にん(プロフ) - foolさん» foolさんはメッセージお読みになられますか？ボードではなく、メッセージです。自分勝手なんですけど…どうしても贈りたいものがあって…てへへ💦 (8月5日 16時) (レス) id: 4b2b762418 (このIDを非表示/違反報告)
fool(プロフ) - にんさん» にんさーん💕にんさん好みかな〜と勝手ながら期待しちゃってましたよ〜絵も描かれるのですね❗️私はまるで門外漢なのでおかしな表現などありましたら見逃して下さいね〜緑くんを奪い合う赤青の葛藤お楽しみに💕 (8月4日 21時) (レス) id: 5c064e1f18 (このIDを非表示/違反報告)
作品は全て携帯でも見れます
同じような小説を簡単に作れます → 作成
この小説のブログパーツ
作者名：fool
| 作成日時：2023年1月1日 20時
