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A視点
学校の手前で車から降りて、ミヤコさんに
大丈夫だからと言って1人で車椅子の
タイヤを回しながら、なんとかE組の山付近まで
辿り着いたが、そういえば階段だったと思い出した。
もちろん、スロープなんてものはなく、
階段の前でどうしようかと頭を抱えていた。
車椅子で無理やり………は、無理だし、
ダメ元で職員室に行ってみようかな。
E組は本来行っちゃダメだけど……どうかな？
……あ、ダメだ、職員室は階段じゃないとダメだった。
誰か、校庭にいたりするかな……
まだ慣れない手つきで車椅子を動かすと、
おそらくA組の生徒であろう女子2人と目が合った。
『………最悪……逃げなきゃ………』
E組を見つけたら、絶対に虐めるタイプだと思う。
そんな顔してた、あれは。
なんて言うか……獲物を見つけたって感じ……
案の定、彼女らは私の方に歩いてきたし、
もちろん、私は逃げることも出来なかった。
「どーしたの？負け組のE組さん？」
「お勉強頑張んなきゃいけないのに、
遊びすぎて怪我したのぉ？？」
ジロジロと私の姿を見て、口角を上げた。
「よかったねぇ、お勉強できる手と頭が無事で！」
「まぁ、バカだからどこ怪我しても変わんないかぁ！」
ケラケラと私を嘲笑う彼女らは、
私がうろたえる様を見て、満足したようだ。
「E組まで階段で、車椅子じゃいけないねぇ？」
「頭使えばいいんじゃない？その小さい頭使ってさ！」
グリグリと指先を私の頭に押し当てる。
『………お願い、だから、やめて………』
少し痛くなって、震えた声を出すと、
1人が私のあごを掴み、私の顔をじっと見つめた。
『………？』
「……待って、コイツ泣いてんじゃね？」
「え、ウケる！こんなんで泣いてんの？マジ？」
もう、やだ、なんでE組だけこんな目にあうの？
早くこの時間が過ぎることを祈ってれば、
急に彼女たちは静かになった。
「あれって、E組のイケメン教師じゃない？」
「ほんとだ！てかなんで本校舎に
イケメン教師いないわけ？」
「ねー。私たちも、そろそろ行こ。勉強しなきゃ。」
「そーだね！」
足早にその場を離れた彼女たちは、
すぐに校舎の中に消えていった。
ゴシゴシと目を擦って、後ろを振り返ると、
そこには烏間先生がいた。
いつも通り、何も変わらないのに、
安心して余計に涙がまた流れた。
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苺 - 面白いです。更新頑張ってください。 (12月22日 10時) (
レス) @page31 id: 6d8d02440e (このIDを非表示/違反報告)
クラゲ - めっちゃ面白いです！これからも更新がんばってください！応援してます！ (12月4日 20時) (レス) @page29 id: a121ad2e0e (このIDを非表示/違反報告)
pgAGOuFv2Do51qQ(プロフ) - 面白かったです。 (11月20日 17時) (レス) id: 1b045520ed (このIDを非表示/違反報告)
kakarika(プロフ) - 面白かった！！また見ます！ (11月13日 21時) (レス) @page27 id: 833a0352da (このIDを非表示/違反報告)
ぽや - めちゃ面白そうです！！これからですが応援させていただきます！ (11月12日 14時) (レス) id: f42c999625 (このIDを非表示/違反報告)
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作者名：黒白の猫 | 作成日時：2023年8月10日 23時
