13 ページ14
A視点
業「………あー、その……俺も、ごめん……」
『………え？』
赤羽くんは、私の差し出したいちごミルクを
押し返した。
予想外だった。
業「………ちょっと、八つ当たり、した。
だから、おあいこだよ。」
申し訳なさそうにしているけど、
受け取って貰った方が困らないんだよなぁ………
『……この、いちごミルク、受け取って、ほしい。』
業「んー、2人で飲もうよ。おあいこだし。」
『……うん、分かった。』
まさかの申し出に、私は少し驚いた。
業「あ、コップないね………ちょっと待って。」
赤羽くんは、紙パックの上部分を破り、
半分の量のいちごミルクを飲み干した。
『………？！え、あ………
そのまま、飲んでもいいのに……』
業「言ったでしょ？半分って、ほら。」
『わっ……あ、ありがとう………』
渡された紙パックにストローを刺し、
チューっと吸い込んだ。
『……！？けほっ、けほっ……』
勢いよく吸いすぎたせいで、むせちゃった。
業「……意外と鈍臭いタイプ？」
ふっ、と鼻で笑われた。
かぁっと顔が熱くなる。
恥ずかしい………醜態を晒すとは………
業「じゃあ帰ろうぜ渚くん。帰りメシでも
食ってこーよ。Aは来る？」
『…………お兄ちゃんたちが心配するから……』
業「そっか………」
赤羽くんの手に持っていた財布をみて、
先生が何かに気づいた。
殺せんせー「………ん？それ先生の財布ぅ？！」
業「だから教員室に無防備に置いとくなって」
殺せんせー「返しなさい！」
業「いいよー」
殺せんせー「な、中身抜かれてますけど？！」
業「はした金だったから、募金しちゃった。」
わぁ、とんでもないクラスメイトだな……
業「んじゃ、またね、A。」
『………また、ね。赤羽くん。』
業「………！業でいいよ、じゃあね。」
スタスタと彼は、歩いていった。
…………もしかして、これは、
友達になれたのでは？
この小説をお気に入り追加 (しおり)
登録すれば後で更新された順に見れます 904人がお気に入り
違反報告 - ルール違反の作品はココから報告感想を書こう！(携帯番号など、個人情報等の書き込みを行った場合は法律により処罰の対象になります)
苺 - 面白いです。更新頑張ってください。 (12月22日 10時) (
レス) @page31 id: 6d8d02440e (このIDを非表示/違反報告)
クラゲ - めっちゃ面白いです！これからも更新がんばってください！応援してます！ (12月4日 20時) (レス) @page29 id: a121ad2e0e (このIDを非表示/違反報告)
pgAGOuFv2Do51qQ(プロフ) - 面白かったです。 (11月20日 17時) (レス) id: 1b045520ed (このIDを非表示/違反報告)
kakarika(プロフ) - 面白かった！！また見ます！ (11月13日 21時) (レス) @page27 id: 833a0352da (このIDを非表示/違反報告)
ぽや - めちゃ面白そうです！！これからですが応援させていただきます！ (11月12日 14時) (レス) id: f42c999625 (このIDを非表示/違反報告)
作品は全て携帯でも見れます
同じような小説を簡単に作れます → 作成
この小説のブログパーツ
作者名：黒白の猫 | 作成日時：2023年8月10日 23時
