n.20 ページ20
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パーティの夜、うみの様子が少しおかしかった。
怒ってるというか、失望してるというか。
うみはうみが思ってるよりも、しっかりした人だと思う。
何も思い詰めてないと良いけど。
いてくれるだけで、それでいい、なんて私が思ったらうみは本当にヒモみたいになってしまうけど。
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「北村さんに、この間は本当にごめんね、1人にさせてしまって。」
あの日からもバタバタ忙しく、初めて休憩の時にゆっくり話すことが出来た。
「いえいえ、ご心配おかけしました。
すみません。」
「ドレスを選んでくれた友人は、あの日の彼？」
「え？」
どうしてだろう。
「...そうです。」
「やっぱりね。香水も彼からのプレゼントだったりする？」
「いえ、当日につけてもらったんです。私が香水つけるのを忘れてて。」
「そっか。」
そう言ってまた、クスクス笑うから私の頭の中にはハテナがいっぱいだ。
「お詫びと言っては何なんだけど、今度ディナーでも行かないかい？話したい新しいプロジェクトの話もあるんだ。」
一瞬、社長の娘さんの顔が頭に浮かんだ。
ここでそれを出すのは、私に下心がありすぎる。
加藤さんは、いい人過ぎるから、責任を感じてくれてお詫びだと言ってくれてるんだろう。
「...お詫びなんてとんでもないです。
でも、お仕事の話なら、ぜひ聞いてみたいです。」
「良かった。断られたらどうしようかと思ってたんだ。そんなにかしこまってこなくていいから、空いてる日を教えてくれる？」
なんだか、最近は夢のようなことが続いていて、どこまでが現実で、夢なのかが分からなくなってるみたい。
「分かりました。また予定を確認しだいご連絡しますね。」
何となく、うみには言わないでおこう、そう思った。
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家に帰ると、うみがストレッチをしてた。
「おかえり、Aちゃん。今日の夜ご飯はなに？」
「ただいま、今日は親子丼だよ。どうしたの？」
「いや、明日、レッスン場に行くから、身体少しでも動かしとこうと思って。」
「...レッスン？」
「うん、ご飯の後、ちゃんと話すね。」
うみがちゃんと話すと言ったのは初めてだ。
でも何となくだけど、顔が変わった気がした。
いつものふにゃふにゃのお顔から、しっかりした顔をしてる。
何か、覚悟でも決めたのかな。
なぜだか、少し寂しい気がする。
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はるかぜ(プロフ) - はじめまして！とても好きな世界観のお話で、一気に読んでしまいました(^^)ぜひ続きが読みたいです！！更新楽しみにしております(^^) (2019年8月13日 23時) (
レス) id: b6c810e4ec (このIDを非表示/違反報告)
まぶた(プロフ) - 続編楽しみにしています(;_;)頑張ってください！ (2019年8月5日 2時) (レス) id: 4fd23ee764 (このIDを非表示/違反報告)
るん - 続編楽しみに待ってます…！ (2019年8月4日 10時) (レス) id: 151d13b258 (このIDを非表示/違反報告)
真空(まそら)(プロフ) - 読み進めていくうちに泣いてしまいました。更新されるのを楽しみにしています。 (2019年7月15日 0時) (レス) id: 20aeabfe2b (このIDを非表示/違反報告)
るん - 更新されていて飛び跳ねるほど嬉しかったです（ ; ; ）これからも楽しみにしております（ ; ; ） (2019年6月7日 7時) (レス) id: 151d13b258 (このIDを非表示/違反報告)
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作者名：みこ | 作成日時：2019年4月5日 12時
