学び舎の恋【SEVENTEEN】 (ページ6)

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ロンリーシャイン3:JN ページ6

でも幸せな時間も長くは続かない

「A‥こっち来な」
「ミア‥‥‥悪いけど急いでるから」

音楽の授業の後クラスのリーダー格に声かけられる。この子に目の敵にされてて、クラスに居場所が無い
去年の合唱祭で私がピアノの伴奏者に選ばれてから、執拗に絡んで来るようになった

今日もやり過ごそうとしたんだけど‥

「っつ！生意気なんだよ！！ふざけた態度ばっかりしやがって」

私が逃げるより早くミアが詰め寄ってきて教科書を投げ捨てられる

黙って教科書を拾おうと手を伸ばそうとしてけど、慌てて手を引っ込める

ドン！

そのまま手を伸ばしてたら確実に踏みつけられてた
驚いてミアの顔を見ると悔しそうに笑っている

「あんたの大事な大事な手‥‥ずっと踏み潰してやりたかったのよ」

本気だ
本気で踏む気だったんだ

「いや！やめて！！」
「さっきまでの澄ました態度はどうしたの？いつもあたしのこと馬鹿にして‥ムカつくんだよ！」

立ち上がろうとするけどミアに邪魔されてうまくいかない
その間にも踏もうとしたり、蹴られそうで‥執拗に手を狙っている

「た、助けてジュン先生！」

「A！！……パク・ユアさん…君が今やろうとしている事は必ず後悔する時がくる」
「うるっ」
「俺達！！！俺達はピアノ弾きだ。君がこれからピアノを見るたびにきっとこの事を後悔する。君にピアノを嫌いになってほしくない」

普段のジュン先生からは考えられないくらいの真剣な声と眼差し

ミアはジュン先生と私と自分の手を見たあと、何も言わずに教室飛び出していった

「ふえーAちゃん怖かったーー」
「なんで私よりもジュン先生のほうが怖がってるのよ」

すっかり腰を抜かして立てない私に駆け寄ってくれたのに一緒に座り混んじゃうし

さっきのかっこいい先生はどこ行ったの

「先生私がピアノ弾くって知ってたの？」
「もちろん知ってるよ、去年の合唱祭の伴奏者で一番好きだったんだから！」

どさくさにまぎれて手を取られて、優しく撫でてくれる

「Aちゃんの演奏も好きだけどAちゃんも好きだよ。どうか大人を…俺を信じてほしい」

そのまま引き寄せられ、優しく抱き寄せられる
今は返事はできないけど、ジュン先生の鼓動がすごく早いから少しだけ信じてみたくなった

　 fin.｡.:*♡