〈APH〉鏡花水月 〜３〜

第？話　悲しい顔は殺してやる ページ9

？)「マジか･･･もっ･･･なんで俺こんなことしてんだろ･･･。」

目の前が見えない。
いや、見えてはいるが、ほぼ9割が白。
前も後ろもわからないまま、ただただ足を進めてる状態。

？)「あぁ･･･いや、愚痴っても仕方ねぇよな。てか寒っ！」

くっそこっちはコート何重にも着込んでるってのに･･･！
なんだこの寒さ。
これがロシアか。久しぶりすぎて感覚が麻痺してたなー。

あれから、イギリス、日本、オーストラリア、シリア、アメリカ･･･と、転々と放浪の旅をしてきたが、いまだに有耶無耶なことしかわかっていない。俺の旅費返せこのやろう。

しかもどれも危険な場所ばかり。戦場、崖、幼稚園･･･。←！？
しかし･･･そうだな。マフィアの麻薬密売に送り込まれたときはさすがに･･･やばかった。うん。

とかとか、もう映画が何本も取れるレベルの冒険をさせやがって。
命がいくらあっても足りない、というのは言い過ぎじゃないよな？

？)「くっ･･･ちょ、吹雪酷すぎじゃねぇ！？わざわざこんな日に指定するとか鬼かよ･･･。」

うんまぁ･･･鬼かあいつは。
それとも化け物？人じゃないなら化け物だってゆうしな。
いや、それだと俺も化け物だな。
･･････前言撤回。やっぱあいつは鬼だ。性格が。性格がな！？

？)「って、やっとついっ･･････。」

ちょっと待て。
押しつぶされたぜ。
待て待て待て。
あれ？これ隈･･･いや、熊じゃね？
しかも赤･･･血！？え！？何があった！？

？)「ったー･･･うわーえげつねー。」

おいおい血文字とかそんなんは物語の中だけにしようぜ？
しかも目玉とか脳漿とかだけ綺麗においとくってやめろ。これは放送できない。
森の○まさんとかくまの○ーさんとかさぁ、そういう子供の夢が･･･。

？)「とか綺麗事言ってる場合じゃねぇよなうん。
まぁ･･････ロシアだし、いいか。←
えー何々？『うーん。とりあえず学園戻ってごらんよ。おもしろいことになってるからさー。』
･･･ってそれだけ！？」

もうちょっ･･･俺の体力と尊い命返せまじで！
酷くね！？てか学え･･････あ゛。

脳裏に笑顔が浮かんだ。

？)「そういや･･･修哉って･･････。」

俺の勘が鈍ってなければ･･･――――――だろう。


　強いのはいけない子

(鷲なのか鷹なのかその瞳に溺れた弱みを)

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