Distance

thirty seven ページ38

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與「気付いとるとは思うけど、
アイツ…千晃は俺の元カノや。」


『はい。』


與「んで、にっしーの元カノや。」


『え？』


與「俺等3人共コッチの大学やってん。
それで、にっしーと千晃と仲良くなってん。
でな、その内千晃と付き合った。
やけど、恥ずかしいから誰にも言うなって。
でもな、
本当はにっしーとも付き合っとってん。」


『はあ。』


與「にっしーもな、千晃に言うな言われて
言わんかったみたいなんやけどな。
俺、千晃んちにいきなり行ってん。
そしたらにっしーとシとった。
で、全部明るみになった。」


『それで、與さんと西島さんは仲良しのまま、
女嫌いになったって事ですか？』


與「そうや。
俺もにっしーもお互いに二股されとる
って知らんかったからな。
それに、千晃と仲良くなる前から
にっしーとは仲良かったし。」


『そうだったんですね…。』


與「元々千晃とは学部違ったから
そのまま会うこと無く卒業して
千晃は地元に戻った。」


『で、うちの会社で再会ですか。』









ほら、やっぱり聞かなきゃ良かった。









恋愛には、
いつか終わりが来る事の方が多い。









けれど、大抵の人は次の恋が出来る。









それが出来ない程に
與さんも西島さんも伊藤さんの事を
本気で好きだったって証明だ。









與「やけど、Aなら信じれるって
短期間やのに思えてん。
他の女とは絶対に違うって心の底から
思える。」


『その根拠は何処から来るんですか。』


與「Aは分かりやすいから。
それだけ素直やって事やろ？」









満面の笑顔。









そんな笑顔にトキメキを隠せなかった。









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