Distance

thirty three ページ34

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與「まあええわ。飯食お。腹減った。」









まだ、
濡れている髪の毛を掻きあげた與さんは
スクッと立ち上がり
ローテーブルの前に座った。









私も、その様子を見てご飯の支度をする。









『あの。
ハンバーグとサラダとミネストローネは
作ったんですけど、後は何作りましょうか？』


與「あー。さっきケーキも買ったんやし
それ位でええんちゃう？残すのもアレやし。」


『分かりました。』









実は、スーパーの帰り道にある
小さなケーキ屋さんでケーキを買ってくれた。









甘い物が好きらしい。









『はい。どうぞ。』


與「いただきます。」









與さんは、いただきますをして
着ている薄手の長袖のTシャツの袖を捲り
ガッツリ食べる気満々。









あ。因みにね、
一昨日、うちに夜ご飯を食べに来た時に…









━━━2日前。









『與さん、その紙袋何が入ってるんですか？』









一昨日、仕事が終わり
うちに来ると言った與さんと一緒に
帰っている時にそんな疑問をぶつけた。









與「あ。コレ？
コレな着替えが入ってんねん！」


『着替え？』


與「これからは、Aんちに良く行く
やろうから持って来てん♪」









紙袋を突き出した與さんは、
何故か得意そうに言った。









「はあ…。
じゃあ、朝からうちに来るの前提だった
って事ですよね？」


與「まあ、そうなるわな！
てか、昨日の夜から考えとったんやけどな！」


『いや、
私が拒否する事を考えなかったんですか？』


與「Aなら良いって言うと思ってん！
実際今向かってんのはAんちな訳やし。」









ニコニコの與さんは、
私の肩を抱き、紙袋を振り回して歩く。









『それ、危険です。』


與「え。注意するんそこなん？笑」


『離れて下さい。』


與「嫌や♪」









理不尽だ。









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