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027号室 ページ28

真「ごちそーさん。
戻るで。」


座っている私の頭にコツンっとお弁当箱を
当てるとさっさと屋上を出て行った與くん。


『あっ!待って!!』


皆に、後でねっと言って
與くんの後を追うように屋上を出た私。

とは言っても、
與くんから離れて歩いてるんだけどね。


廊下を歩いていると
聞こえてきた女の子達の会話…



「與くん格好良い。」
「でも、見た目だけじゃない?笑」
「冷たいし性格悪そうだもんね。笑」


私は、そんな女の子3人の会話を
黙って聞き流す事は出来なかった…


『そういう陰口みたいな姑息な真似
辞めたら?』

「は?アンタに関係無いんだけど。」

『関係あるの。
友達を悪く言われて良い気しないから。』

「たまたま席が隣なだけで
つけあがってんじゃねえよ。」

『別にそんなつもりは無いけど。
自分達が相手にされないからって
陰口叩くのはどうなのって言ってんの。』

「編入生の癖に生意気なんだけど!」

『その編入生に事実言われて
何ムキになっちゃってんの?
それに、
與くんはあぁ見えて凄く優しいんだから。
そんな事も知らない癖に勝手な事言わないで』

「ちょっと自分が可愛いからって
調子乗んなよ!」


そう言って
1人の女の子が手を振りかざした。


パチンっ


『え…っ。』


痛むはずの頬は無傷で
私の目の前で掴まれた女の子の手。


真「3人で寄って掛かってイジメか?」

「あ…與くん…。ごめんなさいっ!」


女の子達は與くんだと
分かると一目散に逃げて行った。


『あ、與くんありがとうございます…。』

真「ちょっと来い!!」



與くんにズルズルと引きずられて
再び戻って来た屋上…。

そこには、
みんなの姿はもう無かった。


それも、その筈。
ついさっき5限目開始のチャイムが鳴ったから。


乱暴に私の事を離した與くん。



真「関わんなって言ったやろっ!!
何しとるんっ!?」

『だって、與くんの事を性格悪いって
言ってて…気付いたらあぁなってた…。』

真「阿呆ちゃうかっ!
あん時に俺が来うへんかったら
お前、叩かれとるんやでっ!?」

『うん…そうだけど…。』

真「まあ、何とか間に合ったから
今回はまだ良かったけどな。」

『ありがとうございました…っ。』

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オーバー - めちゃくちゃ感動しました〜(泣) (2018年5月25日 0時) (レス) id: 4343d9fd82 (このIDを非表示/違反報告)
tiko(プロフ) - さつきさん» ありがとうございます(*^^*)これからも頑張ります(*´∀`)また、是非感想をお聞かせ下さい(*´Д`*) (2016年4月2日 6時) (レス) id: 8b0ed6924d (このIDを非表示/違反報告)
さつき - この作品すごく感動しました!めっちゃええ話です^ - ^これからも頑張ってください^_^ (2016年4月2日 2時) (レス) id: d7e0fe0e7b (このIDを非表示/違反報告)
tiko(プロフ) - 聖依華さん» ありがとうございます(*´ω`*)新作も宜しくお願い致します(*^^*)(*^^*)当分は真ちゃん落ちかと思われます。笑 (2016年3月1日 21時) (レス) id: 8b0ed6924d (このIDを非表示/違反報告)
聖依華(プロフ) - Love最高でした!ありがとうございました!新作も読ませていただきます!これからも真ちゃんオチ待ってますっ! (2016年2月29日 22時) (レス) id: dc293909fa (このIDを非表示/違反報告)

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作者名:tiko | 作成日時:2016年2月22日 16時

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