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022号室 ページ23

私は、與くんの次に
入ったみさちゃんの後に
お風呂に入った。


コンコンコン

『入りまーす。』


お部屋に入ると、
モノトーンの綺麗な部屋で
あまり生活感が無かった。

黒いセミダブルベッドで黒い布団の上に
寝転びながら洋書を読んでいた與くん。


真「アンタ、暑がり?」

『ううん、全然そんな事無いです。』

真「俺、夜中エアコンの温度高いから
暑いかも知れへんわ。」

『あ、うん。分かりました。』


私は、どうしたら良いのか分からず
ベッドを背もたれにして
黒のシャギーラグの上に座った。


スコンッ『痛っ!』

真「I finished reading .」

『We will borrow .』


少しだけ痛みの残る頭を抱えながら
與くんから
"読み終わったで。"と言われて
"お借り致します。"と洋書を預かった。


はい、與くんってば
この分厚い本を頭にスコンッと置いて来たの。
ちょっと、いたかった。


真「電気消すで?」

『はい。』


與くんは豆球にすると、壁側に詰めて
壁側を向いて横になった。

私も、"お邪魔します…"と
布団に入り背中合わせで横になった。


気を遣って眠れそうに無いよ…。


なんて、思っていると
ピカっと外が青白く光った…。

もしかして…


ゴロゴロゴロ…ズド━━ン!!!


『きゃっ!!』



雷の音が鳴り響いたのと同時に
真っ暗になった與くんの部屋。


ウソでしょ…。


停電…?


ピカッ、ゴロゴロゴロ…ズドーン!


部屋の暗さと雷で震え出す私の体…。


真「アンタ、雷怖いんか?」

『はっ、はい…。
あと、暗いのも怖いです…。すみません…。』

真「奇遇やな。俺も、雷嫌いやわ。」


與くんは
そう言うとベッドから降りて
何かを始めた。


カチッ。ボッ…。


『アロマキャンドル…?』


柔らかい火のついた
アロマキャンドルをベッドの近くの
サイドテーブルに置いて
再び布団に入った與くん。


真「まだ、震えとるな。まだ、怖いか?」

『は、はい…。』


さっきから光り続け鳴り響く雷。

どうしてこんな日に限って雷なのよ…。


真「仕方無いな、一緒に寝たるわ。
今日だけ特別やわ。」


與くんは、そう言うと
後ろから腕枕をしてふわっと抱き締めてきた


『あ、ありがとうございます…っ。』


まだ、震えが残るけれど
さっきよりは全然落ち着いて、
気付けば與くんの優しいぬくもりを感じながら
眠っていた。

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オーバー - めちゃくちゃ感動しました〜(泣) (2018年5月25日 0時) (レス) id: 4343d9fd82 (このIDを非表示/違反報告)
tiko(プロフ) - さつきさん» ありがとうございます(*^^*)これからも頑張ります(*´∀`)また、是非感想をお聞かせ下さい(*´Д`*) (2016年4月2日 6時) (レス) id: 8b0ed6924d (このIDを非表示/違反報告)
さつき - この作品すごく感動しました!めっちゃええ話です^ - ^これからも頑張ってください^_^ (2016年4月2日 2時) (レス) id: d7e0fe0e7b (このIDを非表示/違反報告)
tiko(プロフ) - 聖依華さん» ありがとうございます(*´ω`*)新作も宜しくお願い致します(*^^*)(*^^*)当分は真ちゃん落ちかと思われます。笑 (2016年3月1日 21時) (レス) id: 8b0ed6924d (このIDを非表示/違反報告)
聖依華(プロフ) - Love最高でした!ありがとうございました!新作も読ませていただきます!これからも真ちゃんオチ待ってますっ! (2016年2月29日 22時) (レス) id: dc293909fa (このIDを非表示/違反報告)

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作者名:tiko | 作成日時:2016年2月22日 16時

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