私の旦那様は與真司郎。

いつまでも俺の姫〜takahiro side〜 ページ24

そんな話をしていると
直ぐにスーパーに着いた。

さり気無く俺がカゴを持つと
"ありがとね。にっしーは優しいね♪"
そう言ったAちゃん。


『ん〜…。
昨日はお肉だったから今夜はお魚だよね〜。』


顔に手を添えて
どれが新鮮なのかと悩むAちゃん。

こんな姿を見ていると
心底、真司郎が羨ましくなる。


大学や会社の付き合いでコンパに
参加した事は何度かあるけど、
Aちゃんを超える可愛くて優しくて
純粋な女の子には出逢えない。

高2でAちゃんを好きになってから
本当に彼女も出来た事無ければ
気になる子さえ出来た事が無い。


『コレにしたっ♪♪』


何て嬉しそうに魚をカゴに入れるAちゃん

あ〜。
俺もこんだけ想ってくれる女の子に
出逢いたい。

Aちゃんと真司郎が付き合ってから
この2人の間に入れる隙間なんて
ねぇけど、それでも諦められない俺。


でも、それで良いんだ。
Aちゃんが幸せなら俺も幸せだ。

真司郎と何かあれば、俺が間を取り持つ。

Aちゃんの傍に居られるなら
俺は、それだけで充分だ。


いつまでも諦められない俺って
格好悪いだろ…？笑


『あ！今日はロールケーキあった♪』


そう言って、スーパーのショーウインドウに
並べられた、いかにも抹茶なロールケーキを
食い付く様に見ているAちゃん。


隆「このロールケーキがどうした？」

『コレね、真ちゃんが
大好きなロールケーキなんだっ♪
真似して何度か作ったんだけどね、
同じ味にはならないんだ…。
きっと隠し味があるんだろうねっ♪』


きっとAちゃんの事だ。
何度も何度もチャレンジしたんだろう。
だから、"同じ味にはならないんだ…"と
言った表情はとても切ないものだった。


こんなにひたむきに想って貰える真司郎は
世界で一番幸せだと思う。


真司郎を世界で一番幸せにする奥さん。
Aちゃんには、
本当に幸せになって欲しい。


だって…


こんなにも真司郎の事を愛しているんだから


『抹茶のロールケーキ4つ下さいっ♪』


隆「え？4つ？」

『真ちゃんのが2つで、私のが1つ！』

隆「じゃあ、あと1つは?」

『勿論、にっしーのだよっ♪
折角だしご飯食べに来てよっ』

隆「え……？」

『あっ！予定あった？
予定があるなら無理だよねっ(´・ω・`)』

隆「ある訳ねぇじゃん！
てか、例え予定あっても断るわっ！
Aちゃんのご飯食べに行きたい！」

『ふふっ。良かった♪』


Aちゃんは、いつまでも俺の姫だ。

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