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『…え、急にどうしたの』




質問の意図が分からず思わず聞き返すと、義勇は少し言いづらそうに呟いた。




「…目が、腫れている」




この男も不死川同様、細かな変化に聡い。私は先程のこともあり、すぐに答えられなかった。下手な嘘は見抜かれてしまうだろう。何か言わねばと頭の中であれこれ考えを巡らす。


花粉症ってどうかな。
たしか秋の花粉もあったよね?
もう秋終わりかけだけどまだいけるかな?


そんなこと思っていたら、隣から声がした。






「…言いたくないのならいい。
 だが、話を聞く程度なら俺にでもできる」






踏み込みすぎず、突き放しすぎず。思いやり溢れるこの言葉に、一瞬にして頭の中から花粉症というワードは消え去り、話を聞いてほしいという甘えが湧いた。





『…… 聞いてくれる?あのね…』





私が話そうとしたら、キーンカーンコーンとチャイムが鳴った。タイミング悪し。ここまできたら全部ぶちまけたかったが、義勇も次の授業もあるし、まあ仕方がないだろう。




『…もう時間だし、行こっか』




私が立ち上がると、義勇も立ち上がった。長い長い階段を下る。コンクリートを叩く、私たちの足音だけが響く。階段を下り終え、じゃあ、と手を振ろうとしたら、義勇に引き止められた。





「…夜、予定はあるか?」


『バレー部7時まであるけど、その後はない』


「…なら、飲みにでも行かないか」




義勇から誘われるのは珍しい。基本的にいつも私から誘っていたから。驚いていたら、義勇はポツリと呟いた。




「…さっき途中だっただろ」


『うん』


「…体育館に迎えに行く」





それだけ言い残し、義勇は立ち去った。話し足りずに不完全燃焼だった私には、嬉しずぎるお誘いだ。よっしゃ!と思わずガッツポーズをした。









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そら(プロフ) - 義勇推しさんさん» 義勇推しさんコメントありがとうございます!何て嬉しいお言葉…!また義勇さんのお話も作りたいと思っていますので、よろしくお願いします!ありがとうございます!^^ (2021年2月12日 8時) (レス) id: ccadd39c80 (このIDを非表示/違反報告)
義勇推しさん - 義勇さん、かっこよ!こんないい小説作って頂きありがとうございます!これからも頑張ってください! (2021年2月12日 6時) (レス) id: 11d230a7dd (このIDを非表示/違反報告)
sora(プロフ) - 小桜さん» 小桜さんコメントありがとうございます!お名前がとても可愛らしいですね!ご丁寧に訂正まで…!ありがとうございます!何て嬉しいお言葉!とっても励みになります!ありがとうございます^^ (2021年2月9日 19時) (レス) id: ccadd39c80 (このIDを非表示/違反報告)
小桜 - ↓すみません,「これから」ではなく「これからも」でした。作品に感動するあまり誤字ってしまいました(笑) (2021年2月9日 16時) (レス) id: 5b533fd8bf (このIDを非表示/違反報告)
小桜 - 義勇さんがすごく可愛かったです!!とても面白くてすぐに読み終わってしまいました。これから応援してます!!! (2021年2月9日 16時) (レス) id: 5b533fd8bf (このIDを非表示/違反報告)

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作者名:sora | 作成日時:2021年1月19日 16時

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