番外編 聖なる夜に 4 ページ46
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『おいしいー!!』
「うまいな」
『お寿司最高!!』
「だな」
クリスマスになぜかお寿司を食べる私たち。昨日のお昼に宇髄たちとピザやらチキンやらを食べたので、今日のクリスマスディナーは、デリバリーのお寿司にしたのだ。
お寿司を食べ終えた私たちの飲み物は、お茶からアルコールに変わった。
『ここが義勇の部屋か〜』
「改まってどうした?」
『当たり前だけど自分の部屋とは違うなって…』
グレーと青を基調とした、シンプルなワンルーム。義勇の部屋を訪れるのは初めてで、まだ見慣れない。
キョロキョロと部屋を見回していたら、視界の端にベッドが映った。
クリスマス、デート、恋人の部屋。キスのその先を想像してしまい、顔が熱くなるのがわかる。
何か話題を変えなければ…。あっ!
『私、義勇にプレゼントあるの!』
バックに隠しておいた紙袋を取り出し、はいっと手渡す。義勇は袋を開けると驚いた表情をした。
「マフラー…!」
『どうかな?義勇に似合うと思って…』
義勇の瞳の色に合わせたマフラー。深い青を基調とした生地に白の細いラインが入っているデザインだ。派手すぎず、かといって地味すぎないものにした。
「ありがとう。大切にする」
義勇は目を細め嬉しそうに微笑んだ。その笑顔や優しい眼差しに、胸がキュンと締め付けらる。
「これは俺からだ」
義勇はそう言って私に小さな箱を差し出した。高級感のあるそのパッケージに驚きつつも、丁寧にその箱を開ける。
『わ!かわいい…!』
中に入っていたのは華奢なデザインのネックレスだった。細いチェーンの中心には小さな光の粒が輝いている。シンプルで上品で可愛い。私の好みドンピシャだ。
『ありがとう!とっても嬉しい!付けてみるね』
そうは言ったものの自分で付けるのは難しく、結局義勇に付けてもらった。
『どうかな…?』
「かわいい」
『へ!?あ、ネックレスかわいいよね!』
″かわいい″と言われ、一瞬自分のことかと思ってしまった。自意識過剰にも程があるよね。でも、その勘違いはあながち間違いではなかった。
「違う。Aがかわいい」
『……ありがとう』
面と向かってそう言われ、私はみるみる真っ赤になってしまった。
付き合ってしばらく経つが、この真っ直ぐな言葉にはまだ慣れない。
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そら(プロフ) - 義勇推しさんさん» 義勇推しさんコメントありがとうございます!何て嬉しいお言葉…!また義勇さんのお話も作りたいと思っていますので、よろしくお願いします!ありがとうございます!^^ (2021年2月12日 8時) (レス) id: ccadd39c80 (このIDを非表示/違反報告)
義勇推しさん - 義勇さん、かっこよ!こんないい小説作って頂きありがとうございます!これからも頑張ってください! (2021年2月12日 6時) (レス) id: 11d230a7dd (このIDを非表示/違反報告)
sora(プロフ) - 小桜さん» 小桜さんコメントありがとうございます!お名前がとても可愛らしいですね!ご丁寧に訂正まで…!ありがとうございます!何て嬉しいお言葉!とっても励みになります!ありがとうございます^^ (2021年2月9日 19時) (レス) id: ccadd39c80 (このIDを非表示/違反報告)
小桜 - ↓すみません,「これから」ではなく「これからも」でした。作品に感動するあまり誤字ってしまいました(笑) (2021年2月9日 16時) (レス) id: 5b533fd8bf (このIDを非表示/違反報告)
小桜 - 義勇さんがすごく可愛かったです!!とても面白くてすぐに読み終わってしまいました。これから応援してます!!! (2021年2月9日 16時) (レス) id: 5b533fd8bf (このIDを非表示/違反報告)
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作者名:sora | 作成日時:2021年1月19日 16時